日本古生物学會報告・紀事 新編
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1952 巻, 8 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 小倉 謙
    1952 年 1952 巻 8 号 p. 223-230_1
    発行日: 1952/10/31
    公開日: 2010/08/11
    ジャーナル フリー
    金沢の兼六固内タ顔亭の庭先に「竹根石」とLて知られる化石があり, かつて海外から運ばれたものと伝えられているがその史実は詳かでない。幹の基部は根で蔽われ, 上部つは二次的に出来たと思われる大きな孔があつて竹に似た点があるが, 節がなく, 幹と根との組織が極めてよく保存せられ, その構造からヤシ類の1種たることが明かである。幹では維管束が散在し, それに大きな識維鞘を伴い, その横断面は心藏形をなし, 基本組織には著るしい細胞間隙を具え, 細い繊維条を変える。根では皮層に放射状の間隙があり, 中心柱は常型を示す。これを従来知られたヤシ類と比較して未知の種であるのでPolmoxylon Maedoeと名附ける。種名は藩主前田家に藏じたものである。
  • 棚井 敏雅
    1952 年 1952 巻 8 号 p. 231-236_1
    発行日: 1952/10/31
    公開日: 2010/08/11
    ジャーナル フリー
    朝鮮の延日層群から.保存良好な植物化石が豊富に産出することは, 古くから知られている。この植物群は, 本邦の中新世前~ 中期の植物群に近縁である。筆者は, 金原均二氏が採集した標本の中, カンバ科・クス科・マメ科・カヘデ科及びムクロジ科に属すらと思われるものを再検討し.それらの主要な種を記載した。これらの大部分は、台湾その他の暖帯に現在自生しといるものに近縁であることは興味深い。
  • 小林 貞一
    1952 年 1952 巻 8 号 p. 237-240
    発行日: 1952/10/31
    公開日: 2010/08/11
    ジャーナル フリー
  • 遠藤 隆次
    1952 年 1952 巻 8 号 p. 241-248_1
    発行日: 1952/10/31
    公開日: 2010/08/11
    ジャーナル フリー
    河田芝磨は過去数年に亘つて新潟県西頸城郡歌外波・田海川・清水倉・黒姫山・小滝川附近に分布している所謂青海石灰岩を有孔虫方面から研究し野外作業と相俟つて各露出地の二疊紀乃至石炭紀の層位を決定した。同氏の有孔虫薄片中には多数の石灰藻化石が含まれているので, その提供をうけ, 筆省は石灰藻方面から, 河田の結論とは全然, 独自の立場で該石灰岩層の層位を研究した処, 非常によく河田の結論と一致したので茲にそれを報告する。同時に2つのOligoporellaの新種を創定し, 尚ほAnthracoporella, Mizzia及びAnchicodium各属中の既発表種各一種づゝを記載報告した。
  • 増田 孝一郎
    1952 年 1952 巻 8 号 p. 249-254_1
    発行日: 1952/10/31
    公開日: 2010/08/11
    ジャーナル フリー
    仙台附近の中新統産のPectinidaeの中, Peclen (Pseudamusium) akihoensis MATSUMOTO及び, Miyagipecten matsumoriensisMASUDA n. sp. を記載し, 新にMiyagipectenなる新属を提唱した. 従来Pecten (Pseudamusium) akihoensisMATSUMOTOは, 筆者により記載されたMiyagipecten matsumoriensisMASUDAと, 屡々混同され居たもので, Pecin (Pseudamusium) akihoensisMATSUMOTOはPlacopecten属に属することが判った. 又産出するHorizonは, Placopecten akihoensis(MATSUMATO) はLower Mioceneであり, Miyagipecten matsumoriensisMASUDAはMiddle Mioceneで, 仙台附近の順序研究の良い示準化石となる.
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