巻号一覧
1993 巻 (1993)
- 172 号 p. 251-
- 171 号 p. 213-
- 170 号 p. 133-
- 169 号 p. 1-
前身誌
1993 巻, 170 号
選択された号の論文の3件中1～3を表示しています
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上野 勝美, 水野 嘉宏1993 年 1993 巻 170 号 p. 133-158
発行日: 1993/06/30
公開日: 2010/05/25
ジャーナル フリー西南日本内帯, 帝釈台南部の宇那田地域南方に分布する帝釈石灰岩層群中央相の永明寺層最上部および宇山野層最下部の紡錘虫生層序を検討し, 永明寺層中にFusulinella bingoensis帯, Fusulina quasicylindrica帯, Obsoletes cf. obsoletus-Protriticites ovatus帯を, そして宇山野層中にTriticites (Rauserites) stuckenbergi-Jigulites dagmarae帯, Occidentoschwagerina chatcalica帯を設定した。各化石帯の紡錘虫群集とモスコー陸向斜, 南部ウラル, ドネツ盆地, 中央アジア, 南部中国などで知られている紡錘虫群集との比較から, Fusulinella bingoensis帯とFusulina quasicylindrica帯がMoscovian後期のMyachkovsky Horizonに, Obsoletes cf. obsoletus-Protritcites ovatus帯が前期KasimovianにTriticites (Rauseries) stuckenbergi-Jigulites dagmarae帯とOccidentoschwagerina chatcalica帯がGzhelianにそれぞれ対比できる。この対比により, 宇那田地域では永明寺層と宇山野層はほぼ中-上部Kasimovianを欠く不整合関係で接しており, また従来下-中部ペルム系とされていた宇山野層の一部は少なくとも上部石炭系であることが明らかとなった。本論では1新種(Fusulinella bingoensis, sp. nov.)を含む11属16種の紡錘虫類を記載するとともに, 秋吉帯の上部古生界石灰岩地域ではこれまであまりよく理解されていなかったFusulina帯とその紡錘虫群集の生層序学的意義についても述べる。抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (2892K) -
延原 尊美1993 年 1993 巻 170 号 p. 159-185
発行日: 1993/06/30
公開日: 2010/05/25
ジャーナル フリー鮮新-更新統上部掛川層群の砂泥質-泥質層より産する7つの貝化石群集型を識別した。それらの群集の生息環境は上部浅海帯砂泥底から漸深海帯泥底に及び, 各水深を代表する群集が時代を通して認められ, 生息水深毎に特徴種の時間分布を追跡することができた。その結果, 上部浅海帯に生息する暖流系種の一部は段階的に消滅しているが, 下部浅海帯以深に生息していた群集の構成にはほとんど時間変化が認められなかった。海水温の低下が生物群の消長に及ぼした影響を水深毎に特定するために, 食性, 生活型など類似の生態的特性を持つと思われる近縁種間で, 各々の種の生息深度, 地理分布に着目して時間分布を比較した。その結果, 水温の低下が種の消長に及ぼした影響は, 上部浅海帯以浅の水深に限られることが確かめられた。生物群の時間変化について水深間で認められるこの差異は, 鮮新-更新世の海洋の温度構造の変化を反映しているものと考えられる。抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (3047K) -
入月 俊明1993 年 1993 巻 170 号 p. 186-211
発行日: 1993/06/30
公開日: 2010/05/25
ジャーナル フリーHemicytherinae亜科の貝形虫は後期新生代において多様性が高く, その中には北大西洋と北西太平洋にまたがって分布する種もある。これらHemicytherinae亜科貝形虫の系統関係を考察するために, 8属(Baffinicythere, Daishakacythere, n. gen., Finmarchinella, Hemicythere, Johnnealella, Normanicythere, Patagonacythere, Urocythereis?)の21種について, それぞれの網状装飾, 筋肉痕, 蝶番, そして毛細管の形態を詳細に調べた。縁辺毛細管の成長段階における変化が, Hemicytherinae亜科貝形虫の分類要素として, また系統関係を考察する上で有効な手がかりを与えることを示している。垂直および縁辺毛細管の成長過程における殻上での分布パターンの変化から, 21種は3グループにまとめられる。1新属(Daishakacythere), 2新種(Finmarchinella subrectangulata, Patagonacythere sasaokensis)を識別し, 記載した。抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (3008K)
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