作業療法の実践と科学
Online ISSN : 2433-8451
Print ISSN : 2434-5806
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  • 山田 恭平, 佐々木 努, 小林 利行, 松下 祐也, 柳田 草太, 木下 和海, 榎本 雅一, 清水 達也
    2025 年7 巻3 号 p. 76-83
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/08/31
    ジャーナル オープンアクセス
    北海道では公共交通機関が未整備な地域が多く,作業療法士による自動車運転や地域移動の支援が求められている.本調査は,北海道作業療法士会地域部運転と地域移動支援推進課の活動として,運転や他の移動手段の支援に関する現状を把握することを目的に2018年に実施した調査の再調査を実施した.回収率は48.4%で,前回調査に比べて支援施設数は95施設に増え,ドライブシミュレータを利用する施設も増加していた.一方で,実車評価を実施する施設は増えておらず,支援を行っていない施設では高齢者や精神科領域の支援に難渋する現状が伺えた.運転や地域移動の支援が身体障害領域以外の専門領域で求められていることが明らかとなった.
  • 加藤 聡美, 森 聖香, 稲森 貴也, 原田 晴子, 鈴木 祐子, 大野 和美, 佐藤 光博
    2025 年7 巻3 号 p. 84-95
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/08/31
    ジャーナル フリー
    透析患者は脳血管性認知症の発生リスクが高いことが報告されているが,自動車運転に関わる高次脳機能については不明である.当院で通院透析を行う44名を対象にMMSE-J,TMT-A・B,ROCF模写,FABを実施し,健常コントロール群と比較した.さらに事故歴,違反歴の分析の他,透析患者において臨床パラメーターと相関分析を行った.透析患者では認知機能全般は保たれているが,注意機能,視空間認知機能は低下していることが明らかになった.また,事故率が高く,違反歴の有無と自己評価の間に乖離もみられた.自動車運転においてリスクが潜在している可能性があり,より詳細な客観的評価が必要である.
  • 三宅 優紀
    2025 年7 巻3 号 p. 96-103
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/08/31
    ジャーナル フリー
    著者は,2013年から特別養護老人ホーム(以下,施設)において,利用者を対象に園芸療法を実践している.2020年度以降は新型コロナウイルス感染症の影響により,施設において対面での園芸療法実践が困難となった.そこで,著者は施設と連携しながらオンライン園芸療法を実施した.かいわれ大根の栽培や収穫,押し花を使ったクラフト等を行ったところ,参加者や施設職員からの感想では良い反応があった.一方で,様々な課題にも直面したが,対策を考えながら実施できた.オンライン園芸療法は,今後も起こりうる感染症拡大時等における園芸療法実践の手段の1 つとなる可能性を感じた.
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