理学療法とちぎ
Online ISSN : 2434-2300
Print ISSN : 2186-4861
5 巻, 1 号
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症例報告
  • ─妊婦の腰痛発生メカニズムの検討─
    竹沢 友康
    2015 年 5 巻 1 号 p. 1-4
    発行日: 2015年
    公開日: 2021/03/11
    ジャーナル フリー

    腰痛に対する各種研究,治療法は理学療法領域において以前より行われている.しかしながらその対象は限局されてきた一面があると考える.近年,「ウイメンズヘルス」「メンズヘルス」に代表される,男女の差異を踏まえた上で個々の状態や病態を捉えようとする治療方法・治療戦略が広がりを見せている.しかしながら,臨床では診療報酬上の問題をはじめ,検討課題は山積しているのが現状で,現実的に理学療法士が参入するには非常に高いハードルが待ち受けている.本研究ではウイメンズヘルス領域における産前の腰痛に着目し,その身体的特徴と腰痛発生メカニズムに着目し報告するものとする.

  • 石坂 正大, 鈴木 裕子, 六本木 夏季, 木村 和樹, 小川 幸宏, 須澤 貴
    2015 年 5 巻 1 号 p. 5-9
    発行日: 2015年
    公開日: 2021/03/11
    ジャーナル フリー

    本症例は,視神経脊髄炎で回復期リハビリテーション病棟に転院し,増悪と寛解の経過をたどり在宅復帰が可能となった.ステロイドパルス療法後に症状は寛解し,ステロイドを隔日に減量した際と,ステロイドを中止した際に増悪した.視神経脊髄炎の理学療法は,身体機能や薬物療法だけでなく,精神的ストレスや温度変化にも気を配る必要があり,在宅復帰に向けて入浴や調理練習,家屋調査を行った.しかし,外泊や外出後に体調を崩し,増悪することが複数回みられた.増悪時は,胃部不快感,嘔気,発熱から始まり,数日中に改善し,関節痛のみが残存するなど特徴的な症状であった.薬物療法と運動負荷に注意し介入を行った.

  • ─加速度と足底接地による検討─
    木村 和樹, 石坂 正大
    2015 年 5 巻 1 号 p. 11-14
    発行日: 2015年
    公開日: 2021/03/11
    ジャーナル フリー

    本症例は右被殻出血発症後に四肢に著明な運動麻痺・感覚障害・失調がみられないものの,体幹・骨盤周囲の筋力低下と上下肢の対角運動が困難であり,歩行時のふらつきが生じた症例である.歩行時ふらつきの定量的評価として加速度計・フットスイッチを使用して歩行観察を縦断的に行った.退院時には独歩でのふらつきが減少し,短距離の走行も可能となり自宅退院された.

紹 介
  • 小野田 公, 久保 晃, 丸山 仁司
    2015 年 5 巻 1 号 p. 15-18
    発行日: 2015年
    公開日: 2021/03/11
    ジャーナル フリー

    Social Networking Service(ソーシャルネットワーキングサービス:以下SNS)はインターネット上でメッセージや動画・写真などの情報交換が可能である.簡単に情報をやり取りできるために非常に便利であるが,個人情報の取り扱いや情報漏えいなどの問題が指摘されている.理学療法士は,患者の個人的な情報に扱うことが多く,その情報の漏洩を防ぐために守秘義務が課せられている.しかし,SNSを利用した医療系職員や実習生による個人情報保護的観点や職業倫理観にかける記載が問題となっている.このような問題を起こさないためにSNS上での法的な権利やそれらに対しての使用に関する教育機会が必要不可欠である.

  • 小林 薰
    2015 年 5 巻 1 号 p. 19-22
    発行日: 2015年
    公開日: 2021/03/11
    ジャーナル フリー

    構造方程式モデリングは,従来の多変量解析を越えた「第二世代の多変量解析」と呼ばれることがある.観測によって得られる観測データ(観測変数)の背後にある,さまざまな要因の関係を分析する統計手法である.構成概念間の因果関係が分析できるため,構成概念間のパス解析モデルと例えられることもある.因果はあくまでも分析者の仮説に基づくが,自由にモデルを構築して分析できることや,すでに得られている知見をモデルに取り入れ,より効率のよい分析ができることが特徴である.近年,リハビリテーション分野においても先行研究が散見されるようになったことから,構造方程式モデリングの概要ならびにどのように活用されているのかを紹介する.

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