Phenomena in Nursing
Online ISSN : 2432-1958
Print ISSN : 2432-4914
5 巻, 1 号
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  • - 但馬地域の訪問看護情報提供ツール作成を通した連携システムの構築 -
    山本 大祐
    2021 年 5 巻 1 号 p. P1-P10
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/01/10
    ジャーナル フリー
    【背景と目的】 過疎高齢化が進む中山間地域では,小規模型の訪問看護ステーションが多く,訪問看護従事者も少ないため訪問看護提供体制の維持が困難な状況である。そこで,中山間地域内の訪問看護ステーション同士がチームになり,お互いに助け合いながら訪問看護活動を行っていく仕組みを構築するためにプロジェクトを実施することとした。プロジェクトの実践は,典型的な中山間地域である兵庫県但馬地域の訪問看護ステーション連絡協議会に働きかけて実施することとした。 【方法】 プロジェクト実施初年度は,訪問看護ステーションで連携して情報提供ツール(Webサイト)の作成を通して連携することの成果を感じてもらえるように3段階のステップを計画してプロジェクトを実施した。 【結果と考察】 プロジェクトは,プロジェクト推進チームを中心とした訪問看護ステーション管理者と共にWebサイトの作成を目指して実施し,年度内にWebサイトを仮稼働することができた。本プロジェクトの経験から得ることのできた示唆は,訪問看護ステーション管理者同士がチーム活動を発揮するためには,チームメンバー同士の相互理解と信頼を深め,看護を語り合う場を設け,チームの成果を見せることであった。
  • - 健やかな地域生活を推進する活動結果から -
    高見 美保, 坂下 玲子, 川田 美和, 中西 永子, 小野 博史, 河野 孝典, 武内 玲, 西池 絵衣子, 中筋 美子, 永坂 美晴
    2021 年 5 巻 1 号 p. O1-O9
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/02/04
    ジャーナル フリー
    【目的】 健やかな地域生活を促進するためのプログラムへの参加高齢者に対する,COVID-19の感染拡大防止対策の影響と,それによって生じた身体状況及び生活状況の変化を明らかにすることである。 【方法】 プログラム開始前,プログラム実施6か月後,再開時の3回分の評価が揃っている参加高齢者13名(全員女性,平均年齢80.5歳)を対象とし,身体状況の計測値と生活状況の変化について分析した。 【結果】 プログラム開始前,プログラム実施6か月後,再開時の比較で,体重,骨密度,2ステップテスト値に有意な変化が確認された。体重は51.4kg,49.1kg,51.2kgと変化し(p = .013),介入前と再開時の比較に減少が認められた。また,骨密度は66.0g/cm2,76.0g/cm2,73.2g/cm2と変化し(p = .013),介入前と介入6か月後の比較で上昇が認められ,2ステップテスト値も0.9,1.1,1.0と変化し(p = .018),介入前と介入6か月後の比較で上昇が認められた。また,生活上の変化として「体調に問題ない」と「外出を控えた/頻度が減少した」の回答者数は同数だったが,その半数に「足腰の弱りを自覚する」状況があり,転倒や骨折による入院に至ったケースもあった。 【結論】 本研究の結果より,COVID-19の感染拡大による半年以上の健やかな地域生活を促進するためのプログラム休止は,参加高齢者の外出頻度を低下させ,運動機能に影響を与えたことが分かった。高齢者にとって低下した運動機能を引き上げることは容易ではなく,骨折など受傷に伴う入院は廃用性症候群を引き起こす可能性もある。今後は感染対策下であっても,高齢者の活動の場を確保できるような新たな交流方法を整備するとともに,地域で生活する高齢者に持続的にアプローチできる支援活動が必要である。
2年間を通した臨床看護研究支援プログラム
第1回 理論看護研究会
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