鐵道省名古屋鐵道局の管轄に屬する手取川橋は米原を去る167粁の地黙北陸本線寺井美川驛間を流るる手取川に架せる19連より成る全長436米の「作30年式上路鋼鈑桁」と稱する鐡橋で明治31年(33年經過)の架橋に係り、爾来風雨に因る腐蝕甚だしく早晩廢却の上新設の腰を認められたるものであるが、鐡道大臣官房研究所員多年の研究實驗の結果、電弧鎔接によりて之が補強工事を決することとなり、昭和7年9月初旬以来我三菱神戸造船所に於て工事を擔當することとなり鋭意施中の處去る10月4日にり,事完成の上引渡しを了したる嚴格の意味に於ける本邦最初の電弧鎔接補強橋である。
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