品質
Online ISSN : 2432-1044
Print ISSN : 0386-8230
31 巻, 2 号
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
特集
研究会活動報告
投稿論文編
技術ノート
  • 半谷 尚宏, 宮村 鐵夫
    原稿種別: 技術ノート
    2001 年 31 巻 2 号 p. 86-93
    発行日: 2001/04/15
    公開日: 2018/08/29
    ジャーナル 認証あり
    一人一人の顧客二一ズに, より適切に応えていくためには顧客を価値観の類似したセグメントにまとめ, その特徴に基づいた商品の提供を展開することが重要となる.本論文では第一に, 同一セグメント内のパネラーのプロファイルに対する評価の違いから個人の部分効用値を求めることなく, 直接セグメント効用関数を求める方法を提案する.次に, その解析方法を実際の商品に適用して, その有効性およびマーケティングにおける共食いなどの現象をオーバーラッピング・クラスタリングを取り入れたセグメント効用関数により考察して明らかにする.その結果, ここで導いた方法論は商品企画の段階でより深い分析を可能にすることを明らかにしている.
応用研究論文
  • 木野 泰伸
    原稿種別: 応用研究論文
    2001 年 31 巻 2 号 p. 94-103
    発行日: 2001/04/15
    公開日: 2018/08/29
    ジャーナル 認証あり
    大規模ソフトウェア開発におけるコーディング・単体テスト工程では, 完了したプログラム本数で進捗を管理することが多い.その場合, 進捗推移のグラフは遅れがちなS字榊線を描く.そのため進捗推移めグラフだけでは作業が順調に進んでいるかどうかを判断することは難しい.この問題を解決するため5チームによる大規模プロジェクトの進捗データを分析し、さらに現場での状況を考察することにより, 工程の「はじめ」「なか」「おわり」における作業特性や生産性の変化に違いがあることを見いだした.その結果から, さらに「なか」を2分割して, ゴーアィング・単体テストの工程を4つの区間に別けて管理する方法を工程内4分割管理方式と呼んで提案する.この方式を用いることにより, 従来のプログラム本数による管理だけでなく, 各区間ごとに新しい観点による目標管理が可能となり, 単調で長い工程をより確実に管理できるようになる.また, この方式を利用した見積もり方法についての考察を行う.
  • Md Rezaul KARIM, 山本 渉, 鈴木 和幸
    原稿種別: 応用研究論文
    2001 年 31 巻 2 号 p. 104-124
    発行日: 2001/04/15
    公開日: 2018/08/29
    ジャーナル 認証あり
    一般に製品の製造工程は, 種々の原因によりいくつかの時点で変化する.工程に投入される材料や部品の質もまた, それと知らぬうちに変化することがあり, どちらも製品の品質・信頼性の変化に繋がる.本論文では, 工程の観測データではなく, 製品出荷後のフィールド信頼性データのもっとも入手しやすい形態である, 単体期間ごとに集計された修理データから製品の信頼性の変化を検出する方法を提案する.ここでは修理可能な製品の故障のモデルとして, 非斉次ポアソン過程を用いる.そして, 単位期間ごと集計データからの故障率の変化の検出をモデル選択の問題として定式化し, モデル選択の基準としてAICを用いる.提案した手法の性質の数値的な検討を行った結果, 入れ子構造をもたないモデル群からのモデル選択にもAICの適用は有用であることが示された.家庭電化製品の保証期間中のクレーム情報へ本方法を適用し, 実際に変化点が存在することも示した.
  • 小高 哲也
    原稿種別: 応用研究論文
    2001 年 31 巻 2 号 p. 125-134
    発行日: 2001/04/15
    公開日: 2018/08/29
    ジャーナル 認証あり
    本稿の目的は, 一般に要求分析, 機能定義, 仕様設計といったステップで行われるソフトウェアの設計開発プロセスについて, そのモデリングを行い, プロセス効率化のための管理方法論の考察とその実践的かつ簡易なインプリメンテーションを行うことである.このために, まず設計仕様をその構成メカニズムの違いにより「暗黙の仕様」と「固有の仕様」に分類する.このうち, 特に暗黙の仕様は設計者白身の知識や記憶の組み合せから自動的・無意識的に構成される設計仕様であり, 設計者担当者にとって白明ともいえる仕様を意味する.これに対して固有の仕様は設計担当者の保有する既存の知識範囲では決定不可能な設計対象に固有と認識される設計仕様である.そして, 設計開発プロセスがこれらを構成する2種類のプロセスから成り立つとするモデルの提案と, それに基づいた特に設計変更の予防と早期発見のためのプロセスの管理方法論について考察する.また, これを実現するためにプロセスの記述方式であるIDEF3を応用したそのインプリメンテーションを行う.最後に製造業における業務アプリケーションの設計開発プロジェクトの事例により, これらの妥当性について検証する.
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