In vitroにおける
67Ga,
59Feとトランスフェリン, またはフェリチンとの結合を平衡透析法を用いて検討した。アポフェリチンは
67Gaとまったく結合せず, フェリチンが生成されて初めて
67Gaとの結合が認められ,
67Ga-フェリチンの結合には鉄のコアが必要であることを示した。さらにトランスフェリンはフェリチンと
67Ga,
59Feとの結合を阻害し,
67Ga-,
59Fe-トランスフェリンの形ではフェリチンとは結合しないことを明らかにした。一方, トランスフェリツー
59Feはアデノシン三リン酸塩 (ATP) , アスコルビン酸, クエン酸によって
59Feが離れやすくなったが, トランスフェリンー
67Gaについてはこれらの薬剤の効果は認められなかった。以上のことから, トランスフェリン, フェリチンとの結合を通して,
67Gaと
59Feとの相違点を提示した。
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