市販の20m
lバイアルを使用する液体シンチレーションカウンタを用いて, 短時間に精度よく環境水のトリチウム濃度を定量するため, 多重電極を持つ電解セルを設計, 作成した。そのセルを用いて, 種々の電流密度および電極間距離での濃縮特性について, 実験的検討を行った。その結果, 1.85Bq/
l (50pCi/
l) の環境水を±10%の計数誤差で定量するには約2日必要である。また, 本法を大阪府下の大和川水系の環境水に適用したところ, 1981年7.月から1983年2.月にかけてのトリチウム濃度は, 1.11~9.48Bq/
1 (30~256pCi/
l) であった。
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