炎症巣では血管の透過性が亢進していることが知られているが, これが
67Gaの炎症集積に影響を及ぼしているかどうかを知るために, テレビン油で膿瘍を惹起したラットを使って本研究を行った。
その結果・膿瘍中の血液量はきわめて少量であったが,
131I-HSA (ヨウ化ヒト血清アルブミン) を指標とした場合, 血管から膿瘍組織への血漿成分の漏出は非常に多く, この点で膿瘍は他の臓器組織と著しい相違を示した。一方,
67Ga-citrateおよび
131I-HSAの静注後数時間の膿瘍集積状態を観察すると, 両者間に著しい類似がみられることから,
67Gaの膿瘍集積に血漿成分の漏出が大きく関与していることが推定された。
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