遺伝子毒性を検出するために開発された細菌による短期検索法の一つ
umuテストを用いて, γ線照射の遺伝毒性効果を検討した。
Salmonella typhimurium TA1535/pSK1002およびTA4107/pSK1002の定常期, 誘導期, 対数期の細胞にγ線を照射した結果, 誘導期で最も強いSOS反応が認められた。これは, これまで生存菌数で測定された結果とよく一致していた。また, ヒドロキシルラジカル消去剤のdimethylsulfoxideおよびethanolの添加によって, SOS反応の誘導が40-50%抑制された。このことは, γ線によるDNA損傷が, 直接作用と間接作用でほぼ同じ割合で起こっていることを示唆している。
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