RADIOISOTOPES
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62 巻, 8 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
原著
  • Takeshi KOBAYASHI, Teiko TOYOGUCHI, Kazuhiro KATO, Fuyuki TOKANAI, Tad ...
    2013 年 62 巻 8 号 p. 517-523
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/08/28
    ジャーナル オープンアクセス
    The understanding of human pharmacokinetics is important for development of new drugs. Microdosing studies have been proposed as means of obtaining human pharmacokinetics information at early stages of drug development. Accelerator mass spectrometry (AMS) has high detection sensitivity and is expected to play an important role in microdose trials. In this study, we used the AMS microdosing facility at Yamagata University to measure the concentration of 14C in 14C-oxaliplatin-spiked serum samples. The calibration curve of 14C concentration in serum was linear, and the correlation coefficient was 0.9994. The precision, accuracy, and stability values obtained (freeze and thaw cycles, and short- and long-term stability) satisfied the criteria. The mean background 14C concentrations in samples of 6 healthy Japanese volunteers were 1.635dpm/mL in blood and 0.56dpm/mL in plasma. These results suggest the suitability of AMS-based quantitation for analyzing samples from microdosing studies.
  • 廣庭 隆行, 石井 浩, 佐藤 親弘, 中田 宗隆
    2013 年 62 巻 8 号 p. 525-531
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/08/28
    ジャーナル オープンアクセス
    食品を殺菌・殺虫するために放射線を照射する場合,出荷用の包装をしたままで照射する可能性が高い。この包装材料の照射履歴を簡便に検知できれば,食品自体の放射線照射のスクリーニング法として有益である。今回,実際に食品の輸送に利用されている包装材料を入手し,10kGyまで段階的にγ線照射を行った。マルチチャンネルフーリエ変換型微弱発光分光法(FT-CL)でこの試料の発光スペクトルを測定すると,およそ10Gyというかなり低い線量の放射線殺菌でも照射履歴を検知することができた。さらに14か月経った試料についても測定を行い,検知できることを確認した。同じ試料を電子スピン共鳴装置で測定したが,検知として利用できるようなスペクトル変化を観測できなかった。食品包装材料の放射線照射履歴を検知する際に,FT-CLが感度の高いスクリーニング法として有用であることを確認できた。
速報
資料
  • 日本アイソトープ協会 医学・薬学部会全国核医学診療実態調査専門委員会
    2013 年 62 巻 8 号 p. 545-608
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/08/28
    ジャーナル オープンアクセス
    日本アイソトープ協会では1982年から5年ごとに専門委員会を設けて全国核医学診療実態調査を行っており,今回,第7回アンケート調査を2012年6月に行った。年間推定件数はPET検査を除くインビボ検査が約115万件で,前回2007年より19%減少した。インビボ検査で最も多かったのは前回同様,骨シンチグラフィであり,心筋,脳血流がそれに続いた。PET検査は約58万件と前回より40%増加したが,デリバリーによるFDG-PET検査の増加によるところが大きかった。非密封RI治療は骨転移性疼痛緩和や悪性リンパ腫の治療が新規に開始されたが,甲状腺癌及び甲状腺機能亢進症の131I治療も増加し,全体では62%増えた。インビトロ検査は1992年調査以来減少が続いた。
連載講座
メスバウアースペクトロメトリーの基礎と応用
  • 中村 幹夫, 高橋 正
    2013 年 62 巻 8 号 p. 609-622
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/08/28
    ジャーナル オープンアクセス
    ヘム蛋白質の持つ様々な機能は活性中心に存在するヘム(ポルフィリン鉄錯体)の多様な電子状態や配位構造によって精密に制御されている。そのため,種々のヘムモデル錯体を用いた物理化学的研究により,ヘム蛋白質の機能や酵素反応機構の解明を試みる研究が活発になされてきた。本稿ではNMR,ESR,メスバウアー,IR,磁気測定及びX線結晶構造解析などによる,ヘムの電子状態決定法について述べた。低スピン―鉄(III)ポルフィリン錯体における2種類の電子状態や中間スピンの関与するスピンクロスオーバを例に解説した。モデル系での研究によって発見された上記の電子状態や動的挙動は,ヘム蛋白質の関与する酵素反応でも重要な役割を果たしている可能性が指摘された。
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