信頼性の評価指標に不信頼度がある.これに対し,安全性は対象が非対称誤り特性を持つか否かで判断される.この両方が優れていると考えられる素子に磁気駆動接点を備えたパワーリードスイッチがある.これは,故障時に非対称誤り特性を実現でき,電磁ノイズなどの影響も受け難いことから,高水準の安全方策を実施する上で必須の構成要素と考えられる.ところで,過去の研究でパワーリードスイッチの信頼性が時間故障率で4.8(Fit),回数故障率で10^<-9>-10^<-10>(1/回)等のデータが得られているのに対し,安全性の評価指標である危険側故障の発生確率に関しては定量的なデータがない.そこで,パワーリードスイッチの危険側故障の発生確率をフィールドデータに基づき推定し,2.0×10^<-10>(1/h)との結果を得た.また,リスクを筆者らが提案する許容範囲内とするには,パワーリードスイッチの二重化と不一致検出が必要であることが判明した.
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