日本信頼性学会誌 信頼性
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38 巻 , 4 号
医療・生体分野での情報技術の応用とその信頼性
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 井上 芳浩
    2016 年 38 巻 4 号 p. 190-195
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/07/22
    ジャーナル オープンアクセス
    近赤外分光法(Near-infrared spectroscopy:NIRS)は,生体組織内の酸素状態を計測する方法である. 特に,脳神経活動と脳血流変化とのカップリング原理に基づき,脳内の血液の酸素状態の計測により, 脳の賦活状態を測定する手法は,機能的近赤外分光法(functional NIRS:fNIRS)と呼ばれている.1993 年に脳神経活動の計測が可能であることが報告された後,fNIRS は多チャンネル化や小型化が進み,多 様な脳科学研究や臨床研究に使用されてきた.本稿では,fNIRS の医療応用として,原理,高性能型や 卓上型等の装置構成,医療機器としての規格,現在の臨床応用について述べ,fNIRS の今後の医療応用 として,リハビリテーションへの応用について展望する.
  • 小栗 宏次
    2016 年 38 巻 4 号 p. 196-200
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/07/22
    ジャーナル オープンアクセス
    人間の状態変化を理解するため,人類は多くの装置を開発し生体信号の計測を試みてきている.たと えば,心電図は心臓の活動を計測する手段として広く活用されている.脳の活動を計測する手段として 脳波や MRI(Magnetic Resonance Imaging), NIRS(Near-Infrared Spectroscopy)がある.これらの装置を 用いることにより,脳の活動を計測・解析することも可能になった.こうした装置が身近になる一方で その計測信号の信頼性について注意が必要となってきている.本稿では NIRS を例に生体信号計測にお ける信頼性について考える.
  • 栁澤 一機, 綱島 均
    2016 年 38 巻 4 号 p. 201-206
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/07/22
    ジャーナル オープンアクセス
    脳活動計測技術の進歩に伴い,脳と様々な機器をつなぐブレイン・コンピュータ・インターフェース (BCI: Brain Computer Interface)の研究が盛んに行われている.本稿では,BCI のための脳活動計測方法 として主に使用されている,脳波と近赤外分光法(NIRS: Near Infrared Spectroscopy)についてそれぞれ の特徴を説明する.さらに近年小型・軽量化が進み,簡便に脳活動計測が可能になった NIRS に注目し, NIRS を用いた BCI として著者らが取り組んでいる簡易な装置で実現可能な 2 つの応用として(1)BCI 使用者自身の脳活動を知覚刺激として呈示することで,訓練を通じて脳活動を随意制御する技法である ニューロフィードバック(NFB: Neurofeedback)のメンタルヘルスケアへの応用と(2)計測された脳活 動情報を機械学習を用いて識別し,ヒトの快・不快情動を推定する研究を紹介する.
  • 喜多 義弘
    2016 年 38 巻 4 号 p. 207-210
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/07/22
    ジャーナル オープンアクセス
    近年,IoT(Internet of Things)は様々な分野で採用され,医療分野にも広がりつつある.IoT を実現す るために,それを担うソフトウェアが必要不可欠であり,その品質を保証するには開発の際にソフトウェ アテストを実施しなければならない.しかしながら医療分野においては,ソフトウェアの品質に加えて, 安全性も重視する必要がある.本稿では,ソフトウェアテストの現状に触れつつ,医療 IoT のソフトウェ アテストにおける課題について紹介する.
  • 菅野 智明
    2016 年 38 巻 4 号 p. 211-216
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/07/22
    ジャーナル オープンアクセス
    近年,医薬品製造において,製造物の全数記録が注目されている.大量生産される医薬品の全て を管理することは,医薬品そのものの信頼性向上につながり,将来的には全ての製品について,詳 細までトレースすることが可能になるからである.しかし,大量生産される医薬品の膨大なデータ を,生産性を損なうことなく正確に記録するためには,技術的な課題を解決しなくてはならない. 本稿では特に,この技術的な問題を解決するために,全数を計量することと生産性の向上,並びに 信頼性の高い記録システムの開発という点から行った技術開発の概要を紹介する.
  • 山﨑 雄大, 横川 慎二, 鈴木 和幸
    2016 年 38 巻 4 号 p. 271-283
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/07/22
    ジャーナル オープンアクセス
    トラブルの事前解析のために利用される代表的な手法の一つとして FMEA(Failure Mode and Effects Analysis:故障モードと影響解析)がある.FMEA は,製品・システムの使用時に発生しうる故障モード・ 不具合要因を予測し,すべての予測結果に対して影響度と発生頻度に基づいた影響解析を行うことにより, 対策案の検討とトラブルの未然防止を図るものである.ところが,FMEA において故障モードの予測に漏 れが生じると,トラブルが市場不具合に発展する場合がある.また,事前の知識が十分ではない新製品開 発の場合には,トラブルの発生頻度を議論するのが困難な場合もある.そこで本研究では,起こりうるト ラブルに対して網羅性の高い故障モード予測を実現するためのトラブル予測表と,発生頻度の代わりとな る信頼性・安全性の作り込み評価指標を提案し,想定すべき不具合の漏れや発生頻度の見込みの誤りを防 ぐことにより,FMEA の補完を試みる.前者に関しては,現場で製品に対する経験豊富な設計者が従来通 り FMEA を作成した場合と,知識・経験の少ない技術者が提案手法を使用した場合との故障モード予測 数の比較から網羅性を確認する.後者に関しては,開発時に想定された発生頻度と提案する指標について, 実際の不具合の発生頻度に基づく比較検討を行う.
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