日本信頼性学会誌 信頼性
Online ISSN : 2424-2543
Print ISSN : 0919-2697
ISSN-L : 0919-2697
38 巻 , 5 号
社会システムの災害復旧
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 片岡 正次郎
    2016 年 38 巻 5 号 p. 288-293
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/08/01
    ジャーナル オープンアクセス
    災害によりインフラが被災すると,影響がインフラ相互に,さらには社会・経済活動にも波及し,損 失が拡大する場合がある.本研究ではシステムダイナミクスに基づいて,インフラが災害により被災し た場合の復旧過程をモデル化し,首都直下地震を対象とする震災復旧シミュレーションを実施した.各 インフラの復旧速度が電力,情報通信,交通インフラに依存しており,災害復旧はきわめて複雑な過程 を経る活動である.各事業者の自助努力に加え,事業者間の情報共有が求められる.
  • 細川 直史
    2016 年 38 巻 5 号 p. 294-299
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/08/01
    ジャーナル オープンアクセス
    地震などの災害発生直後においては,災害対策本部や消防本部の担当者は,被災地域やその程度を速 やかに把握し,救助や消火などの対応を適切に行うことが求められる.しかし,災害対応初動期におい ては,通信の輻輳や防災担当者数の不足などにより,被害情報のとりまとめを早期に行うことが困難で ある.本稿では,地震発生後,2,3 分で気象庁から発表される震源情報から,速やかに被害結果を推定 し,その結果を電子メールなどで提供することが可能な地震被害想定システムの概要と実運用に基づく 推定精度の検証結果について延べる.
  • 不破 泰
    2016 年 38 巻 5 号 p. 300-307
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/08/01
    ジャーナル オープンアクセス
    熊本地方を震央とする大規模地震の発生は,我々に改めて災害に備えた対策の大切さを示す一方,災 害発生地区を予め想定して対策準備を整備することの限界を示している.一方で,地域の防災・減災計 画の中で,ICT(Information and Communication Technology)が果たす役割はますます大きくなっている. これまで我々は,電力・通信ケーブル等既存の有線インフラに頼らない自立性と,通信機器群の一部が 被災しても自律的に稼働し続ける Ad-Hoc 無線ネットワークシステムを提案し,長野県塩尻市で 600 台 以上の中継機網を構築して安全・安心な街づくりに取り組んできた.現在,その成果を元に,どの様な 震災が発生した地域にも短時間に新たに敷設できる情報インフラシステムの開発を行っている.本展望 では,この研究の一環として宮島と砺波市で実際に短期間の情報インフラ構築を行った際の状況につい て述べ,この経験から明らかになったこととその結果から現在進めているシステム開発について述べ, 災害時における情報インフラのあり方を論じる.
  • -日本貨物鉄道株式会社(JR貨物)の取組み-
    吉澤 睦, 後藤 秀之
    2016 年 38 巻 5 号 p. 308-313
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/08/01
    ジャーナル オープンアクセス
    2014 年 10 月 6 日に発生した台風 18 号及び 2016 年 4 月 14 日に発生した熊本地震は,日本列島にそれ ぞれ大きな爪痕を残した.鉄道インフラにおいては主要線区が不通となり,物流業界では大きな波紋が 広がった.この 2 件の事象について刻々と変わる状況とそれに対する当社の対応方,お客様へのご案内 について紹介する.また,今後も起こり得る不測の事態を想定し,迅速かつ的確な対応を目指していき たい.
  • 矢野 裕児
    2016 年 38 巻 5 号 p. 314-319
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/08/01
    ジャーナル オープンアクセス
    ロジスティクスにおける震災対応は進展しているものの,熊本地震が発生し,あらためて被災地への 物資供給が大きな問題となった.緊急支援物資について,東日本大震災以降,国,地方自治体は,PUSH 型の物資供給,官民連携を進めてきた.熊本地震ではうまく機能した部分が多い一方で,ラストワンマ イルである市町村の搬入拠点,避難所までの輸送が混乱したため,震災直後,一部の避難所で物資が不 足するという問題が発生した.また,民間企業の一般流通ルートによるロジスティクスについては,被 災地が狭域であったこともあり,周辺県の物流センターを利用した輸送が比較的スムーズにいった.今 後想定されている首都直下地震,南海トラフ巨大地震では避難者の数が多い一方で,主要工場での生産 が停止するなど供給が大きく制約され,かつ交通の大動脈が寸断することが予想される.物資の需要と 供給のバランスが大きく崩れると考えられ,従来の震災時対策の考え方だけでは対応が困難である.今 後,予想される大規模地震に向けての課題についてもあわせて考えてみる.
  • 大谷 典生
    2016 年 38 巻 5 号 p. 320-325
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/08/01
    ジャーナル オープンアクセス
    医療における災害とは,医療ニーズの需給バランスが維持できず,他地域からの応援を要する状況と してとらえられている.災害時医療は平時とは異なる考え方で展開する必要がある.また,被災した医 療機関において高まる医療ニーズに応える必要があることから,平時よりの事業継続計画が重要になっ てくる.ひとたび災害が発生すると単体医療機関のみでの対応には限界があることから,医療界では災 害時医療体制整備を行政主導で行っている.また,発災後のフェーズに応じて医療ニーズが異なること から,そのフェーズに合わせた計画がなされている.
  • (緊急事態条項)
    永井 幸寿
    2016 年 38 巻 5 号 p. 326-329
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/08/01
    ジャーナル オープンアクセス
     昨年11 月に安倍総理大臣は災害を理由に憲法に 緊急事態条項,すなわち国家緊急権を設けることを 国会で明言した.私は,阪神・淡路大震災で事務所 が全壊して以来,21 年被災者支援活動を行ってき た者として以下に災害の現場に基づく意見を述べさ せていただきたい.
feedback
Top