保育学研究
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<総説>
原著<論文>
  • 上山 瑠津子, 杉村 伸一郎
    2021 年 59 巻 3 号 p. 11-22
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/06/13
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,保育者の初期キャリアの課題に対する支援として,子ども理解の枠組みを活用した個別の実践支援を試み,その有効性を検証することである。保育経験年数5年以内の私立幼稚園教諭4名を対象に,認知カウンセリングを援用して,子ども理解を可視化する個別面接を行った。定量および定性分析により,子ども理解の視点は面接前より面接後で増加し,保育者自身の対象児に対する見方の偏りや特徴,関わり方への気づきが促され,それにより対象児や保育への動機が高められることが示された。以上の結果から,子ども理解を可視化する実践支援は,省察を促進し,保育実践の向上に一定の有効性があることが示唆された。
  • ―実践と研修の往還がもたらす新たな意味と価値の創造過程―
    髙嶋 景子, 岩田 恵子, 松山 洋平, 三谷 大紀, 大豆生田 啓友
    2021 年 59 巻 3 号 p. 23-34
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/06/13
    ジャーナル フリー
    本研究では,外部研修における学びと日々の保育実践との往還を通して生まれてくる保育者自身の成長や,園内の保育者間の学び合い,さらには園全体の保育実践に生まれる変容の過程に着目し,研修に参加した保育者へのインタビュー調査を行った。その分析を通して,外部研修との往還は,多様な他者の視点や保育実践に出会うことを通して,自らの実践に新たな意味や価値を見出したり,創造していく契機となり得る可能性をもつものであることが示唆された。また,そうした学びが生まれるために,当事者性をもった学びを可能とする研修のデザインや,園内の同僚や保護者との協働を深めつつ保育の質向上が生まれてくるための循環を支える媒体が不可欠であることも明らかとなった。
  • ―初任保育者と中堅前期保育者の熟達化比較から―
    勝浦 眞仁, 荻原 はるみ, 上田 敏丈
    2021 年 59 巻 3 号 p. 35-47
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/06/13
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,「経験年数による熟達化」と「経験の意味づけによる熟達化」の二側面から,障害のある子どもの保育経験がある初任と中堅前期の保育者とを比較することにより,障害児保育の実践知がどのように拡がっていくのかを明らかにすることである。実践知を読み解く方法としてSCATを用いた。
    その結果,経験年数に伴い,保育者は多様な視点から障害のある子どもへの理解を深めていくとともに,環境の幼児適応や居場所感といった経験の意味づけも生じていることを見出した。そして,経験による子ども理解の拡がりと意味づけによる保育者のあり方の問い直しの両面をバランスよく意識することによって,障害児保育の実践知が拡がっていくことを明らかにした。
  • ―キャリア形成における困難に着目して―
    濱名 潔
    2021 年 59 巻 3 号 p. 49-61
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/06/13
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は“ストレートマスターの保育者”がどのようにキャリアを形成するのかを困難に着目して明らかにすることである。“ストレートマスターの保育者”とは,大学卒業後すぐに大学院へ進学して,修了後に保育者になる者を意味する。研究協力者3名に個別インタビューを行い“うえの式質的分析法”を用いて分析した。その結果,ストレートマスターの保育者のキャリア形成にあたり①新人保育者時代に[研究と実践のギャップ]を感じるかどうかは[大学院時代に行った研究]と[保育者としての養成歴]によって異なること,②[保育職への未練]は自己の能力が発揮された経験よりも[保育者として楽しめた経験]の有無が関係していること,③困難が生じた時にロールモデルが不在であることが明らかになった。ストレートマスターの保育者のキャリア形成をサポートするにあたり,①ロールモデルが獲得できるように同じような立場の集団を形成していくこと,②対話による同僚からの理解が考えられた。
第20回国際交流委員会企画シンポジウム報告
第3部 保育の歩み(その2)
英文目次
編集後記
奥付
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