変形性膝関節症患者は、膝装具装着により関節位置覚が改善することが報告されているが、面ファスナーの締め具合を示す装着圧力には着目されていないことが多い。装着により局所圧迫の神経生理学的な効果が得られているため、装着圧力を高めることにより、さらに関節位置覚が改善する可能性がある。そこで、本研究は変形性膝関節症患者を対象に膝装具の装着圧力に着目し、関節位置覚に与える影響を検証した。結果より、膝関節屈曲60°においては、High PressureがControlと比較して有意に低い値を示した(p < 0.05)。軟性膝装具の装着圧力を高くすることにより、関節位置覚が向上する可能性が示唆された。
歩行支援ロボットの有効性に関する報告は散見するが、ロボット装着の有無による歩行パターンの違いは不明である。本研究では、Honda歩行アシストの有無による歩行パターン相違について2次元動作解析ソフトを用いて比較した。対象は70代の女性、急性大動脈解離後にTh4以下の不全対麻痺(AIS/D)を呈していた。T杖を用いて監視歩行が可能であったが、歩行中の遊脚期に代償動作がみられていた。歩行評価はHonda歩行アシスト装着時、非装着時ともにトレッドミル上にて体重を部分免荷した状態とし、左下肢の歩行周期を2次元動作解析ソフト(Kinovea)にて解析した。結果、Honda歩行アシストの装着により、生理的な歩行パターンに近い歩行練習が可能であった。
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