膝関節に痛みを有する地域在住高齢者を対象に日本版膝関節症機能評価尺度(JKOM)を用いてQuality of Life(QOL)評価を行い,JKOMの結果と身体特性(形態,身体組成,運動機能)との関係について調査をおこなった。JKOMスコアと関係の高かった評価項目は痛み(VAS),屈曲可動域,膝伸展筋力,10m歩行速度であった。また,JKOM下位評価尺度と各計測項目との関係では,「膝の痛みとこわばり」,「日常生活の状態」とVASは高い相関関係にあった。10m歩行速度(快適,最大)は全ての下位評価尺度と関連を認め,ADLに基づきQOLに影響を与える規定因子と考えられた。