本研究は,現在の発達障害理学療法の,養成校で指導されている評価法と臨床施設で使用されている評価法の実態を明らかにすることを目的にアンケート調査を行った。また,評価法に対する知識や考え方に関する意識調査を行い,今後の発達障害理学療法の教育のあり方を検討した。
その結果,約10年前の岩崎の報告と比較して,より統一され,標準化された評価スケールが,教育の場で教授され,臨床の場で使用されている現状が明らかになった。
評価法に対する知識や考え方に関する意識調査に関しては,統計用語に関する知識で,養成校と臨床施設の間に差が見られたのが特徴的であった。統計用語の知識に関しては,評価スケールの選択・使用に影響を及ぼすとされている。今後,講義の中で評価スケールを提示するのみでなく,その評価スケールが持つ統計的情報の提示も行っていく必要があると考えた。
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