理学療法学
Online ISSN : 2189-602X
Print ISSN : 0289-3770
早期公開論文
早期公開論文の7件中1~7を表示しています
  • 小薗 愛夏, 齊藤 正和
    論文ID: 11462
    発行日: 2018年
    [早期公開] 公開日: 2018/10/09
    ジャーナル フリー 早期公開

    【目的】本研究は,急性大動脈解離(以下,AAD)手術後にICU 関連筋力低下(以下,ICU-AW)を呈した全身性エリテマトーデス(SLE)患者に対する理学療法の経験を示す症例研究である。【症例紹介】症例は,SLE に対して長期ステロイド加療を実施されている47 歳のAAD 術後患者である。血行動態の安定化と血管イベントの予防のため,長期間の鎮静管理と疼痛管理を含む集中治療が施行され,ICU-AW の発見に術後5 日を要した。骨格筋減少予防,筋力回復ならびに機能的予後の改善を目的に呼吸循環動態に応じて離床や積極的な運動を実施したが,機能改善には至らず術後13 日目に紹介元に転院となった。【結論】長期間の集中治療を要するAAD 術後患者では,ICU-AW の早期発見ならびに早期からの離床や積極的な運動を安全に実施するためのシステムならびに多職種との連携が重要であることが示された。

  • 石橋 雄介, 林 久恵, 坪内 善仁, 福田 浩巳, 洪 基朝, 西田 宗幹
    論文ID: 11452
    発行日: 2018年
    [早期公開] 公開日: 2018/10/06
    ジャーナル フリー 早期公開

    【目的】身体疾患を合併した精神科入院患者において,自宅退院が可能であった患者の特徴を明らかにすること。【方法】2012 年1 月~2016 年6 月の間に理学療法(以下,PT)を実施した統合失調症および気分障害を有す患者108 例を対象に,PT 終了時の転帰を自宅群と非自宅群に群分けし,自宅退院に影響を及ぼす因子を検討した。【結果】ロジスティック回帰分析の結果,自宅退院に影響を及ぼす因子として,身体疾患発症時の生活場所が自宅(OR 6.12),終了時Barthel Index(以下,BI)65 点以上(OR 5.37),終了時Global Assessment of Functioning(以下,GAF)51 点以上(OR 3.68),同居家族あり(OR 2.98)が抽出された。【結論】自宅退院が可能な精神科入院患者の特徴として,身体疾患発症時の生活場所が自宅であること,終了時のBI およびGAF が高いこと,同居家族がいることが明らかとなった。

  • 深田 亮, 浅野 由美, 中田 光政, 葛田 衣重, 水流添 秀行, 村田 淳, 田口 奈津子
    論文ID: 11467
    発行日: 2018年
    [早期公開] 公開日: 2018/10/05
    ジャーナル フリー 早期公開

    【目的】進行癌に重度の対麻痺を伴った症例に対し,理学療法と動画を用いた介助方法の指導を行い,復学を達成したので報告する。【対象と方法】症例は毎日,中学校に通うことを楽しみにしていた10 代前半の男性。局所再発腫瘍の胸椎浸潤による対麻痺となり,腫瘍部分摘出術が施行された。階段昇降が復学を達成するために重要であったため,中学校の教員宛に動画を用いて介助指導を行った。また,復学を達成するために医療者カンファレンスに加え,教員を交えて復学カンファレンスを実施した。復学後も理学療法士と教員が積極的に情報を共有し学校行事に参加できるように多職種でアドバイスを行った。【結果】教員介助の下,安全に階段昇降を達成し,学校行事にも参加できた。【結語】動画を用いた介助指導,病棟スタッフとのカンファレンスによる目標設定,さらに復学後も教員と情報共有をしたことで,患児の希望に沿った復学を達成できた。

  • 辻本 直秀, 阿部 浩明, 大鹿糠 徹, 神 将文
    論文ID: 11443
    発行日: 2018年
    [早期公開] 公開日: 2018/10/04
    ジャーナル フリー 早期公開

    【目的】拡散テンソル画像所見で皮質脊髄路(以下,CST)が描出されず,一方で皮質網様体路(以下,CRT)の残存が確認された脳卒中重度片麻痺者の歩行再建に向けた理学療法経過について報告する。【対象】動静脈奇形破裂による脳出血発症から約1 ヵ月後に当院へ入院された10 歳代後半の男性であった。麻痺側立脚相における下肢支持性はきわめて乏しく歩行に全介助を要した。【方法】CST の損傷程度から運動機能の予後は不良であると予測されたが,CRT が残存しており,麻痺側下肢近位筋の回復を予測し,歩行再建できる可能性が高いと判断し,長下肢装具を使用した2 動作前型歩行練習を積極的に試みた。【結果】発症から約4 ヵ月後,遠位筋の回復は不良であったが近位筋優位の運動機能の回復が得られ歩行能力が改善した。【結論】重度片麻痺者の歩行練習に際し,CST の損傷の評価のみならずCRT の損傷も評価することでより効果的な治療が提供できる可能性がある。

  • 久保 輝明, 黒岩 祐太, 岩井 彰宏, 和氣 洋享, 川瀬 範久, 井上 純一, 梶原 亘弘, 木村 啓介, 高石 篤志
    論文ID: 11444
    発行日: 2018年
    [早期公開] 公開日: 2018/10/01
    ジャーナル フリー 早期公開

    【目的】入院中に心臓リハビリテーション(以下,心リハ)を施行した心不全患者での入院期と退院後における再入院に関連する因子の検討である。【方法】新規心不全患者で心リハ施行後,自宅退院となった207 例を対象とした。調査項目は医学的属性,歩行能力,介護保険サービスについて調査し再入院の有無で比較した。また,心不全増悪の誘因も調査した。【結果】多重ロジスティック回帰において虚血性心疾患,歩行能力回復率,介護保険サービス利用率が有意に単独で再入院に影響する結果となった。心不全増悪の誘因は,日常生活での自己管理不足によるものが約半数を占めていた。【結論】再入院に関連する因子として,入院期では虚血を基礎疾患とする例,退院時の歩行能力回復率が良好で歩行レベルが高い例,退院後因子では介護保険サービスを利用していない例が示唆された。

  • 齋藤 義雄, 西田 裕介, 河野 健一, 竹内 真太
    論文ID: 11405
    発行日: 2018年
    [早期公開] 公開日: 2018/09/08
    ジャーナル フリー 早期公開

    【目的】目的は管理職の臨床指導場面における怒りの一次感情を明らかにすること,性格特性と怒り喚起の関係を明らかにすることである。【方法】自記式アンケートにて,基本項目,性格特性,怒り感情を調査した。対象は30 ~54 歳(平均40.4 歳)の管理職の男性理学療法士22 名とした。怒りの一次感情は12 個の選択語から抽出した。各調査項目間の相関にはSpearman の順位相関分析を用いた。【結果】怒りの生じる指導場面は,後輩指導が21 件で最多。怒りの一次感情は,「困った」「心配」が高頻度出現。性格特性と各調査項目の相関は,外向性と敵意(r = –0.46),協調性と怒り喚起(r = 0.52),自尊感情と怒り喚起(r = –0.49)などに有意な相関が認められた。【結論】管理職の指導場面における怒りの一次感情は,「困った」等が多かった。また,協調性があり,勤勉でなく,自尊感情が低い指導者に怒り喚起しやすいことが示唆された。

  • 内尾 優, 長谷川 三希子, 猪飼 哲夫, 内山 温, 楠田 聡, 藤本 泰成, 新田 收
    論文ID: 11438
    発行日: 2018年
    [早期公開] 公開日: 2018/09/07
    ジャーナル フリー 早期公開

    【目的】超低出生体重児の自発運動の特徴と新生児枕による即時的影響を明らかにすることである。【方法】対象は,神経学的異常のみられない超低出生体重児群8 名(平均出生体重729 ± 144 g,平均在胎期間24.6 ± 2.0 週),正期産児群8 名とした。評価時期は,修正月齢1 ヵ月に行った。評価機器は,乳児自発運動評価を目的に開発された小型の三次元動作計測システムを用い,児の自然な自発運動を新生児枕有無の2 条件で記録した。得られた三次元座標データより自発運動の平均速度,対称性,流暢性,突発性を算出し,比較した。【結果】超低出生体重児の自発運動は,正期産児と同様の平均速度,流暢性,突発性を示したが,正期産児と比較し非対称性を示した。また,新生児枕の使用により即時的に非対称性が軽減した。【結論】神経学的異常のみられない超低出生体重児の自発運動の特徴は,非対称性であり,新生児枕の使用により軽減できる可能性が示唆された。

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