理学療法学
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早期公開論文
早期公開論文の14件中1~14を表示しています
  • 国宗 翔, 岡田 修一
    論文ID: 11474
    発行日: 2018年
    [早期公開] 公開日: 2018/12/07
    ジャーナル フリー 早期公開

    【目的】障害物への接近,Lead limb とTrail limb の跨ぎ越えという一連の動作を歩行中の障害物跨ぎ動作とし,3 軸加速度計を用いて若年者と高齢者を対象に側方の姿勢安定性について明らかにする。【方法】対象者は14 人の健常若年者と14 人の健常高齢者とした。対象者は自由歩行と歩行中の障害物跨ぎ動作を行った。得られた加速度データから,各区間における側方のRoot Mean Square(以下,RMSML),およびRMS Ratio(以下,RMSRML)を算出した。【結果】RMSRML は自由歩行より障害物跨ぎ歩行の方が有意に大きく,年齢の主効果は認められなかった。RMSML はTrail limb の跨ぎ区間で他の区間よりも有意に大きかった。【結論】年齢にかかわらず,自由歩行よりも歩行中の障害物跨ぎ動作で側方への身体動揺が大きくなり,Trail limb の跨ぎ区間でもっとも姿勢不安定になる可能性が示唆された。

  • 高橋 裕司, 西中 直也, 松久 孝行, 尾﨑 尚代, 千葉 慎一, 筒井 廣明
    論文ID: 11344
    発行日: 2018年
    [早期公開] 公開日: 2018/12/06
    ジャーナル フリー 早期公開

    【目的】本研究の目的は,3D-to-2D レジストレーションを用いての動的な外転運動における肩甲上腕関節の回旋角度を無負荷時,負荷時で比較検討することである。【方法】対象は健常成人18 例18 肩,平均27.9 歳(23 ~38 歳)である。方法は,まずX 線透視像で肩甲骨面上での自動外転運動の動態撮影を無負荷時と3 kg 負荷時の二種類で行った。その後,3D-to-2D レジストレーションを用いて上腕骨・肩甲骨の三次元動態を推定した。得られた結果から肩甲上腕関節における上腕骨の回旋角度を算出し,無負荷群と3 kg 負荷群の比較を行った。【結果】下垂位から最大外転位までで上腕骨は無負荷時では26.5°,3 kg 負荷時では16.8° 外旋した。外旋角度は両群間で有意差を認めなかった。【結論】健常肩では肩甲上腕関節における上腕骨の回旋は3 kg の負荷では影響を受けないことが考えられる。

  • 守川 恵助, 武村 裕之, 上田 真也, 稲葉 匠吾, 楠木 晴香, 橋爪 裕, 鈴木 優太, 岡田 誠
    論文ID: 11489
    発行日: 2018年
    [早期公開] 公開日: 2018/12/03
    ジャーナル フリー 早期公開

    【目的】本研究の目的は,市中肺炎患者における介入時のCS-30 が退院時における歩行能力の予測に応用できるかを検証することである。【方法】対象は市中肺炎患者60 名とし,退院時の歩行が自立している者を自立群,自立していない者を非自立群とし,2 群に分類した。退院時の歩行自立の可不可に影響を及ぼす因子について検討した。【結果】自立群は非自立群と比較して入院前歩行能力が自立している割合が高く,Alb,介入時歩行FIM,介入時CS-30,退院時CS-30 が高い結果であった。介入時CS-30 のカットオフ値は5.5 回であり,曲線下面積は0.916,感度は83.3%,特異度は97.1%であった。【結論】市中肺炎患者において介入時CS-30 は退院時歩行自立の可不可の予測指標として有用である可能性が示唆された。

  • 守川 恵助, 武村 裕之, 稲葉 匠吾, 楠木 晴香, 橋爪 裕, 鈴木 優太, 岡田 誠
    論文ID: 11478
    発行日: 2018年
    [早期公開] 公開日: 2018/12/01
    ジャーナル フリー 早期公開

    【目的】本研究の目的は急性心不全患者の退院時の歩行自立の可否と30 秒椅子立ち上がりテスト(以下,CS-30)の関係について調査することである。【方法】急性心不全患者77 名を対象とし,退院時の歩行自立の可否で自立群と非自立群の2 群間に分類した。退院時の歩行自立の可否と測定項目の関係について調査した。【結果】自立群は非自立群と比較して年齢は有意に低く,体重,BMI,理学療法実施日数,eGFR,介入時CS-30,退院時CS-30 は有意に高かった。ロジスティック回帰分析では介入時CS-30,退院時CS-30 が独立した因子として抽出された。介入時CS-30,退院時CS-30 のカットオフ値はそれぞれ5.5 回,7.5 回であった。【結論】急性心不全患者の退院時の歩行自立の可否には介入時CS-30 と退院時CS-30 が関連していた。

  • 荒川 武士, 石田 茂靖, 佐藤 祐, 森田 祐二, 下川 龍平, 煙山 翔子, 岡村 唯, 新野 直明
    論文ID: 11486
    発行日: 2018年
    [早期公開] 公開日: 2018/11/30
    ジャーナル フリー 早期公開

    【目的】本研究の目的は,脳血管障害者の嚥下障害の関連要因について,おもに運動要因に着目して検討することである。【方法】対象は回復期病棟入院中の脳血管障害者90 名(嚥下障害あり45 名,嚥下障害なし45 名)とした。調査項目は,基本属性の他に上下肢の運動麻痺の程度,歩行自立度,舌圧,舌骨上筋群の筋力,喉頭位置,頸部可動域,脊柱後弯度,体幹機能,呼吸機能,握力などの運動要因を評価した。単変量解析にて有意な差があったものを説明変数とし,嚥下障害の有無を目的変数とした二項ロジスティック回帰分析(尤度比検定:変数減少法)を実施した。【結果】脳血管障害者の嚥下障害に関連する運動要因は,舌骨上筋群の筋力,頸部伸展可動域,脊柱後弯度であることが明らかとなった。【結論】本報告は,理学療法士でも嚥下障害に介入できる可能性を示すものになると考えられ,臨床場面でも応用可能な有益な情報になるものと考えられた。

  • 門脇 敬, 阿部 浩明, 辻本 直秀
    論文ID: 11461
    発行日: 2018年
    [早期公開] 公開日: 2018/11/15
    ジャーナル フリー 早期公開

    【目的】片麻痺を呈した2 症例に対し,下肢装具を用いて倒立振子モデルの形成をめざした歩行練習を施行し,歩行能力と歩容の改善を認めたため報告する。【対象と方法】麻痺側下肢の支持性が低下し歩行が全介助であった重度片麻痺例に対し,足部に可動性を有す長下肢装具(以下,KAFO)を用いて前型歩行練習を施行した。また,無装具で独歩可能だが歩容異常を呈した生活期片麻痺例に対し,あえて下肢装具を用いて歩行練習を実施した。【結果】重度片麻痺例は下肢の支持性が向上し,倒立振子を形成した歩容での歩行を獲得した。生活期片麻痺例においても歩行能力と歩容が改善した。【結論】重度片麻痺例に対するKAFO を用いた前型歩行練習は,下肢の支持性を向上させ,より高い歩行能力を獲得することに貢献できる可能性がある。また,無装具でも歩行可能な片麻痺例の歩行能力や歩容の改善においても下肢装具を用いて倒立振子を再現する歩行練習を応用できる可能性があると思われた。

  • 関 崇志, 阿部 浩明, 大鹿糠 徹, 長嶺 義秀
    論文ID: 11479
    発行日: 2018年
    [早期公開] 公開日: 2018/11/14
    ジャーナル フリー 早期公開

    【目的】運動失調に起因する歩容異常がみられ歩行能力が低下した頭部外傷例に対し,油圧制動付短下肢装具(以下,GSD)を継続的に使用した歩行練習を行い,歩行能力が改善したため報告する。【対象】受傷後15 ヵ月が経過し右上下肢優位の運動失調を呈した10 歳代の女性である。歩行時,右立脚期で膝関節を完全伸展位で保持する異常歩容を呈し歩行速度は27.04 m/min であった。異常歩容を改善し歩行速度の向上を図る目的でGSD 装着下での歩行(以下,GSD 歩行)練習を開始した。【結果】GSD 歩行練習開始時,4 ヵ月後,15 ヵ月後の膝関節屈曲角は順に,約30°,約20°,15 ~5°で,歩行速度は順に,25.42 m/min,25.94 m/min,37.98 m/min へ向上した。【結論】GSD により足部rocker 機構を補助し,膝関節制御における課題難易度を調整したうえで歩行練習を継続したことが,歩行能力向上に至った要因であると思われた。

  • 小薗 愛夏, 齊藤 正和
    論文ID: 11462
    発行日: 2018年
    [早期公開] 公開日: 2018/10/09
    ジャーナル フリー 早期公開

    【目的】本研究は,急性大動脈解離(以下,AAD)手術後にICU 関連筋力低下(以下,ICU-AW)を呈した全身性エリテマトーデス(SLE)患者に対する理学療法の経験を示す症例研究である。【症例紹介】症例は,SLE に対して長期ステロイド加療を実施されている47 歳のAAD 術後患者である。血行動態の安定化と血管イベントの予防のため,長期間の鎮静管理と疼痛管理を含む集中治療が施行され,ICU-AW の発見に術後5 日を要した。骨格筋減少予防,筋力回復ならびに機能的予後の改善を目的に呼吸循環動態に応じて離床や積極的な運動を実施したが,機能改善には至らず術後13 日目に紹介元に転院となった。【結論】長期間の集中治療を要するAAD 術後患者では,ICU-AW の早期発見ならびに早期からの離床や積極的な運動を安全に実施するためのシステムならびに多職種との連携が重要であることが示された。

  • 石橋 雄介, 林 久恵, 坪内 善仁, 福田 浩巳, 洪 基朝, 西田 宗幹
    論文ID: 11452
    発行日: 2018年
    [早期公開] 公開日: 2018/10/06
    ジャーナル フリー 早期公開

    【目的】身体疾患を合併した精神科入院患者において,自宅退院が可能であった患者の特徴を明らかにすること。【方法】2012 年1 月~2016 年6 月の間に理学療法(以下,PT)を実施した統合失調症および気分障害を有す患者108 例を対象に,PT 終了時の転帰を自宅群と非自宅群に群分けし,自宅退院に影響を及ぼす因子を検討した。【結果】ロジスティック回帰分析の結果,自宅退院に影響を及ぼす因子として,身体疾患発症時の生活場所が自宅(OR 6.12),終了時Barthel Index(以下,BI)65 点以上(OR 5.37),終了時Global Assessment of Functioning(以下,GAF)51 点以上(OR 3.68),同居家族あり(OR 2.98)が抽出された。【結論】自宅退院が可能な精神科入院患者の特徴として,身体疾患発症時の生活場所が自宅であること,終了時のBI およびGAF が高いこと,同居家族がいることが明らかとなった。

  • 深田 亮, 浅野 由美, 中田 光政, 葛田 衣重, 水流添 秀行, 村田 淳, 田口 奈津子
    論文ID: 11467
    発行日: 2018年
    [早期公開] 公開日: 2018/10/05
    ジャーナル フリー 早期公開

    【目的】進行癌に重度の対麻痺を伴った症例に対し,理学療法と動画を用いた介助方法の指導を行い,復学を達成したので報告する。【対象と方法】症例は毎日,中学校に通うことを楽しみにしていた10 代前半の男性。局所再発腫瘍の胸椎浸潤による対麻痺となり,腫瘍部分摘出術が施行された。階段昇降が復学を達成するために重要であったため,中学校の教員宛に動画を用いて介助指導を行った。また,復学を達成するために医療者カンファレンスに加え,教員を交えて復学カンファレンスを実施した。復学後も理学療法士と教員が積極的に情報を共有し学校行事に参加できるように多職種でアドバイスを行った。【結果】教員介助の下,安全に階段昇降を達成し,学校行事にも参加できた。【結語】動画を用いた介助指導,病棟スタッフとのカンファレンスによる目標設定,さらに復学後も教員と情報共有をしたことで,患児の希望に沿った復学を達成できた。

  • 辻本 直秀, 阿部 浩明, 大鹿糠 徹, 神 将文
    論文ID: 11443
    発行日: 2018年
    [早期公開] 公開日: 2018/10/04
    ジャーナル フリー 早期公開

    【目的】拡散テンソル画像所見で皮質脊髄路(以下,CST)が描出されず,一方で皮質網様体路(以下,CRT)の残存が確認された脳卒中重度片麻痺者の歩行再建に向けた理学療法経過について報告する。【対象】動静脈奇形破裂による脳出血発症から約1 ヵ月後に当院へ入院された10 歳代後半の男性であった。麻痺側立脚相における下肢支持性はきわめて乏しく歩行に全介助を要した。【方法】CST の損傷程度から運動機能の予後は不良であると予測されたが,CRT が残存しており,麻痺側下肢近位筋の回復を予測し,歩行再建できる可能性が高いと判断し,長下肢装具を使用した2 動作前型歩行練習を積極的に試みた。【結果】発症から約4 ヵ月後,遠位筋の回復は不良であったが近位筋優位の運動機能の回復が得られ歩行能力が改善した。【結論】重度片麻痺者の歩行練習に際し,CST の損傷の評価のみならずCRT の損傷も評価することでより効果的な治療が提供できる可能性がある。

  • 久保 輝明, 黒岩 祐太, 岩井 彰宏, 和氣 洋享, 川瀬 範久, 井上 純一, 梶原 亘弘, 木村 啓介, 高石 篤志
    論文ID: 11444
    発行日: 2018年
    [早期公開] 公開日: 2018/10/01
    ジャーナル フリー 早期公開

    【目的】入院中に心臓リハビリテーション(以下,心リハ)を施行した心不全患者での入院期と退院後における再入院に関連する因子の検討である。【方法】新規心不全患者で心リハ施行後,自宅退院となった207 例を対象とした。調査項目は医学的属性,歩行能力,介護保険サービスについて調査し再入院の有無で比較した。また,心不全増悪の誘因も調査した。【結果】多重ロジスティック回帰において虚血性心疾患,歩行能力回復率,介護保険サービス利用率が有意に単独で再入院に影響する結果となった。心不全増悪の誘因は,日常生活での自己管理不足によるものが約半数を占めていた。【結論】再入院に関連する因子として,入院期では虚血を基礎疾患とする例,退院時の歩行能力回復率が良好で歩行レベルが高い例,退院後因子では介護保険サービスを利用していない例が示唆された。

  • 齋藤 義雄, 西田 裕介, 河野 健一, 竹内 真太
    論文ID: 11405
    発行日: 2018年
    [早期公開] 公開日: 2018/09/08
    ジャーナル フリー 早期公開

    【目的】目的は管理職の臨床指導場面における怒りの一次感情を明らかにすること,性格特性と怒り喚起の関係を明らかにすることである。【方法】自記式アンケートにて,基本項目,性格特性,怒り感情を調査した。対象は30 ~54 歳(平均40.4 歳)の管理職の男性理学療法士22 名とした。怒りの一次感情は12 個の選択語から抽出した。各調査項目間の相関にはSpearman の順位相関分析を用いた。【結果】怒りの生じる指導場面は,後輩指導が21 件で最多。怒りの一次感情は,「困った」「心配」が高頻度出現。性格特性と各調査項目の相関は,外向性と敵意(r = –0.46),協調性と怒り喚起(r = 0.52),自尊感情と怒り喚起(r = –0.49)などに有意な相関が認められた。【結論】管理職の指導場面における怒りの一次感情は,「困った」等が多かった。また,協調性があり,勤勉でなく,自尊感情が低い指導者に怒り喚起しやすいことが示唆された。

  • 内尾 優, 長谷川 三希子, 猪飼 哲夫, 内山 温, 楠田 聡, 藤本 泰成, 新田 收
    論文ID: 11438
    発行日: 2018年
    [早期公開] 公開日: 2018/09/07
    ジャーナル フリー 早期公開

    【目的】超低出生体重児の自発運動の特徴と新生児枕による即時的影響を明らかにすることである。【方法】対象は,神経学的異常のみられない超低出生体重児群8 名(平均出生体重729 ± 144 g,平均在胎期間24.6 ± 2.0 週),正期産児群8 名とした。評価時期は,修正月齢1 ヵ月に行った。評価機器は,乳児自発運動評価を目的に開発された小型の三次元動作計測システムを用い,児の自然な自発運動を新生児枕有無の2 条件で記録した。得られた三次元座標データより自発運動の平均速度,対称性,流暢性,突発性を算出し,比較した。【結果】超低出生体重児の自発運動は,正期産児と同様の平均速度,流暢性,突発性を示したが,正期産児と比較し非対称性を示した。また,新生児枕の使用により即時的に非対称性が軽減した。【結論】神経学的異常のみられない超低出生体重児の自発運動の特徴は,非対称性であり,新生児枕の使用により軽減できる可能性が示唆された。

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