理学療法のための運動生理
Print ISSN : 0912-7100
7 巻, 3 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 潮見 泰蔵
    1992 年 7 巻 3 号 p. 127-132
    発行日: 1992年
    公開日: 2007/03/29
    ジャーナル フリー
    一般に「体力」は行動体力と防衛体力に分類され、体力測定は行動体力について行われる。本稿では、「体力」を評価する際に用いられる種々の測定指標について紹介し、体力測定の現状と実施上の問題点・留意点についても言及した。
  • 谷 浩明
    1992 年 7 巻 3 号 p. 133-137
    発行日: 1992年
    公開日: 2007/03/29
    ジャーナル フリー
    測定値は、研究の種類、目的によって異なる意味あいを持つ。本稿では、測定の意味を、研究方法、分析の仕方といった様々な角度から考察する。また、測定の意味を考える際に避けて通れない技術との関連について述べ、理学療法の技術としての問題点を明らかにする。
  • 濱本 真
    1992 年 7 巻 3 号 p. 139-144
    発行日: 1992年
    公開日: 2007/03/29
    ジャーナル フリー
    老年期における記憶障害を中核とする精神機能障害は老年期痴呆として現在の高齢社会における大きな問題の一つである。老年期に起こる痴呆の2大原因である血管性痴呆と変性性痴呆は、その予防、治療には多くの問題があり現在でもかなりの部分が不明のままである。我々の行っている臨床的検討の成績を以下の点に注目して述べた。
    血管性痴呆の現在の問題は脳血管障害の予防である。我々は、最近開発された凝血学的分子マーカーを用いて、脳梗塞に対する1次・2次予防のstrategyを検討した。さらに再発以外の増悪因子について述べた。
    変性性痴呆の代表であるAlzheimer型痴呆の臨床的検討より、病期と脳血流シンチ、脳血流シンチを用いたprospective study、生化学的マーカーを用いた早期診断の可能性について報告した。
  • 丸山 仁司
    1992 年 7 巻 3 号 p. 145-150
    発行日: 1992年
    公開日: 2007/03/29
    ジャーナル フリー
    老年者の運動機能としては、筋力、敏捷性、柔軟性、協調性、バランス、等の要素がありこれらの運動能力の測定として、スポーツテストがあリ、また、高齢者用の体力測定法が開発されている。今回は、運動の要素と加齢による変化について述べる。
  • 久保 晃
    1992 年 7 巻 3 号 p. 151-156
    発行日: 1992年
    公開日: 2007/03/29
    ジャーナル フリー
    高齢循環器疾患々者および健常者を対象とした自験成績を中心に体力について述べた。酸素摂取量は加齢により低下する。従って,年齢は体力を表す1つの指標になる。しかし,個人差が大きいことも高齢者の特徴である。高齢循環器疾患々者に対する運動処方は,心機能を考慮しながら体力の維持・向上につながる運動刺激を日常生活に取り入れていくことが重要であると思われる。
  • 今泉 寛
    1992 年 7 巻 3 号 p. 157-162
    発行日: 1992年
    公開日: 2007/03/29
    ジャーナル フリー
    成人を小さくしたのが小児ではないのと同様、成人が衰えたのが老人ではない。数値的には低下の一途をたどっているかに見える老人の生理的反応と機能の陰には細胞次元での質的変化に伴って表される様々な現象が潜んでいるからである。その主な特徴としては、加齢に伴うバラつきや個人差の拡大、階段状の変化、さらには学習力、予備力、緩衝力の変化に伴う順応性や適応巾の変化などである。
    これらの事を踏まえて「老人とは何か」を考える。
  • 間嶋 満
    1992 年 7 巻 3 号 p. 163-168
    発行日: 1992年
    公開日: 2007/03/29
    ジャーナル フリー
    老年者の体力に関して、1)老年者の体力の指標、2)加齢と体力、3)老年者の体力の改善に対する運動の効果、について文献的考察を行った。老年者の体力の指標としては、最大酸素摂取量が最もよく用いられている。加齢に伴って最大酸素摂取量には低下が認められるが、70歳代までの健常者では、endurance exercise trainingが最大酸素摂取量の改善に対して効果を有することが確認されている。
  • 長田 久雄
    1992 年 7 巻 3 号 p. 169-173
    発行日: 1992年
    公開日: 2007/03/29
    ジャーナル フリー
    本稿の目的は、心理的機能の加齢変化と老年期の心理的特徴について紹介することにある。はじめに、生物学的領域の老化の定義との対比を通して、心理的側面の年齢に伴う変化を考える際の枠組みにっいて考える。次いで、老年期の心理を理解する際にしばしば問題となるエイジズム、すなわち、老人に対する偏見とその背景について述べる。さらに、心理機能の中から、感覚・知覚、記憶、知能をとりあげ、その加齢変化に関する研究結果を紹介したあとで、老年期の人格と適応について述べる。最後に、現在のわが国の高齢者の心理的特質についても考察する。
  • 木村 貞治
    1992 年 7 巻 3 号 p. 175-187
    発行日: 1992年
    公開日: 2007/03/29
    ジャーナル フリー
    筋の時間的・空間的な収縮特性は、表面筋電図学的な解析によってある程度観測することが可能である。しかし、測定から信号処理までの過程における方法論的な手続きに対する配慮が不十分であると、抽出された情報の実際的な利用価値は低いものになってしまう。そこで、本稿では、表面筋電図学的解析に関する基礎的な情報に関して整理した上で、筋収縮力、筋疲労、筋カトレーニングといった筋収縮特性と表面筋電図との関連性に関して概説する。
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