1)津輕十二湖越ロノ池湖群の落ロノ池(5月),越ロノ池(1,2,3,4,5月),王池(4,5月),八景ノ池(4,5月)等に就き湖沼の諸條件,主として水温と酸素とに就いて研究した。
2)水温に就いて見るに越ロノ池12月は等温状態であつたが,3,4,5月には底暦に水温の逆轉即ち異状水温成層を發見した。落ロノ池,王池の4,5月にも底暦に異状水温威暦が見られた。八景ノ池は4,5月共に正列成暦であつた。
3)以上の水温及び酸素の垂直分布歌態から越ロノ池は秋季に急速循環,春季に緩慢循環を行ふものの如くである。
4)水素イオン濃度は落ロノ池表暦,越ロノ池中暦に一時的の張アルカリ性8.6をみたが,其の他は常態であつた。
5)可溶性有機物は表暦1.5mg/l~2.0mg/l,底暦22mg/l~3.9mg/lで湖としては少量である。
7)水色はNo.6~8,透明度は2.3m~9皿で十二湖としては普通である。
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