陸水学雑誌
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30 巻, 2 号
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  • Masuzo UÉNO
    1969 年 30 巻 2 号 p. 45-58
    発行日: 1969/06/28
    公開日: 2009/10/16
    ジャーナル フリー
    This paper deals with the fauna of the six small and shallow bodies of water in the neighbouring districts of, and at some distance from, Teheran in Iran. The fauna of those waters is composed of only the Crustacea, i. e., Cladocera, Copepoda and Ostracoda. Even the species occurring in the richest number did not exceed nine, followed by six, and varying mostly from one to three. Cyclops tatricus is the dominant species occurring in almost all the bodies of water under study, with Daphnia magna and Ceriodaphnia reticulata in less abundance. The chydorids are representatives in the summer months. The annual changes are discussed concerning the species in the biocenosis of the pool at Chahar Donghe west of Teheran. This temporary water is discussed also in its typological aspect.
  • 北川 礼澄
    1969 年 30 巻 2 号 p. 59-67
    発行日: 1969/06/28
    公開日: 2009/10/16
    ジャーナル フリー
    1. 吉野川宮滝地区におけるユスリカ科幼虫の優占権であるSpaniotoma sp. Aの成長過程および1年間の発生回数を各月ごとの推移から推定した.
    2. 幼虫の「令」は頭長によつて識別することができるが, その基準を季節によつて変えなければならない, 一般に夏期は小さく, 冬期は大きい.また, 令が進むに従つて冬期と夏期の差は大きくなる.
    3. 冬期では同令幼虫内での個体差は大きく, しかも令が進むほどその差は大きくなる.これはIII令, VI令の期間が長いためである.
    4. 低水温 (5~6℃) は幼虫の脱皮および蛹化を抑制する.
    5. 越冬幼虫は10月上旬から中旬にかけて産卵されたもので, I・II令虫の期間は11月の中旬ごろまでで, 越冬期の前半はIII令虫で, 後半はIV令虫で過ごすものが多く, 4月中旬から下旬に一斉に羽化する.
    6. 蛹の状態で越冬するものはなく, 蛹化したものは低水温期でも羽化する.
    7. 1世代の期間は水温の高い夏では約30日, 5月ごろでは約60日, 越冬幼虫では180日余にもおよぶものと考えられる.
    8. Spaniotoma sp. Aの1年間の世代は5回ないし6回であると推定できる.
  • 中村 郁子
    1969 年 30 巻 2 号 p. 68-80
    発行日: 1969/06/28
    公開日: 2009/10/16
    ジャーナル フリー
    1968年5~6月 (春) と7~8月 (夏) の2回に分けて奈良公園内にある荒池でプランクトンの採集を行ない, 橈脚類の一種, Eodiaptomus japonicusの生活史について令期解析を用いて研究した.荒池には他に動物性プランクトンとして, Cyclops hyalinus, Bosmina longirostris, Bosminopsis deitersi, Diaphanosoma brachyurum, 輪虫類のAsplanchna sp., Polyarthra triglaが比較的多くみられた.この池には魚も飼われており, 3m以深は溶存酸素がないという非常に富栄養の池である.
    環境要因として, 水温, pH, 溶存酸素, 電気伝導度を測定したが, いずれも停滞期の現象を示していた.
    プランクトンの採集は3ヶ所で行ない, 底から表面まで垂直的に採集した.
    Eodiaptomus joponicusを令期ごとに分けて個体数を数えた.各令期は外見や付属肢の発達程度の差で分けることができる.生活史は卵, 6段階のNauplius, 6段階のCopepodidから成っているが, 今回は, Naupliusを一括して扱い, N, C I~VIの7段階に分けて研究した.
    各令期の存続期間は令期ごとのピークとピークの間の日数を推定することにより求めた.この結果, 池内の採集場所の差による期間のちがいはみられなかった.しかし, 時期の差により令期の期間にちがいがみられた.すなわち, 春にはN : 4日, C I~C VI : 3日, C V : 4日あるいは4日以上, 夏には, 7月でN : 2日, C I : 1~2日, C II~C V : 4~5日, C VI : 4日, 8月でN : 1~2日, C I : 1日, C II~C V : 1~2日, C VI : 2日であった。この間では, 時期が早いほど令期の期間は長くなっている.
    令期ごとの死亡率をグラフの面積を用いて求めた.Nauplius期の死亡率が一番高く80%前後であったが, 次のC I期には死亡率は急激に下がり20~30%であった。C I以後の令期においては死亡率はあまり変わらず20%前後であった.
  • 津田 松苗
    1969 年 30 巻 2 号 p. 81-85
    発行日: 1969/06/28
    公開日: 2009/10/16
    ジャーナル フリー
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