日本臨床外科医学会雑誌
Online ISSN : 2189-2075
Print ISSN : 0386-9776
ISSN-L : 0386-9776
40 巻, 5 号
選択された号の論文の20件中1~20を表示しています
  • 1979 年 40 巻 5 号 p. 827-841
    発行日: 1979/09/01
    公開日: 2009/08/24
    ジャーナル フリー
  • 1979 年 40 巻 5 号 p. 841-859
    発行日: 1979/09/01
    公開日: 2009/08/24
    ジャーナル フリー
  • 1979 年 40 巻 5 号 p. 860-878
    発行日: 1979/09/01
    公開日: 2009/08/24
    ジャーナル フリー
  • 1979 年 40 巻 5 号 p. 878-888
    発行日: 1979/09/01
    公開日: 2009/08/24
    ジャーナル フリー
  • 1979 年 40 巻 5 号 p. 889-898
    発行日: 1979/09/01
    公開日: 2009/08/24
    ジャーナル フリー
  • 久山 健
    1979 年 40 巻 5 号 p. 899-907
    発行日: 1979/09/01
    公開日: 2009/08/24
    ジャーナル フリー
    閉塞性血栓血管炎・動脈硬化症・レイノー症候群合計25症例を治療した.その治療法として腰部交感神経節切除術・動脈外周交感神経節切除術・反復高圧酸素治療法・各種薬物療法で治療した.その成果について説明すると乏血性指趾末端潰瘍の治療,病勢の伸展阻止には見るべきものがあった.現在その断端形成の一次癒合については稍々困難な点が多く遂に治療を断念し大腿切断に踏み切る事も多いと聞いている.しかしこの25例については何んらかの方法にて切断をまぬがれた.この様な乏血性疾患において治療上最大の問題は末梢の疼痛である.著者の経験のによると高分圧酸素呼吸下において一般的疼痛Somatic painの感受性が下る事は明らかである.しかし上記25例中高圧酸素処置後疼痛が持続する訴えがあった.乏血性指趾末端潰瘍の疼痛の発生を次の三つのメカニズムによると考える.
    1) 神経知覚線維は酸素欠乏に強く,周囲組織が壊死になっても機能が残り潰瘍部腐敗物質よりの神経末端の刺激が強く生ず. (2) 末梢血流障害による潰瘍部感染を疼痛として感じる. (3) 末梢神経組織内Po2の変動は乏血痛1名しびれ疼痛として感ず.前記3疾患中バーガー氏病は高圧酸素治療後各症例に共通なパターンの疼痛を訴える.他の2疾患は共通な一定のパターンもつ疼痛を訴えることはない.次にバーガー氏病において各種交感神経切除術を行った後に高圧酸素治療により乏血痛の誘発を試みた.広範節周囲線維郭清合併の腰部交感神経節切除術後のバーガー病症例では高圧酸素療法には全く乏血痛は生じない.これに反しL2 L3を選択的に切除したものはこの痛みが発生する.この様な結果をみると, oxygen vasoconstrictionやこの乏血痛には交感神経求心線維C-fibre Aδ-fibreが関与すると思われる.高圧酸素直後の組織Po2消費の変動,供給の変動間のアンバランスによる一種の乏血痛がこれと思う.赤外線カメラ・容積脈波により時間的にこれを追跡し疼痛と比較してみた.
  • 関 弘明
    1979 年 40 巻 5 号 p. 908-923
    発行日: 1979/09/01
    公開日: 2009/08/24
    ジャーナル フリー
    東京医科大学外科における過去17年間の胃全摘症例442例中,のべ112例に対し,二重腸嚢代用胃群を中心とし,他再術式群を対照として,逆流性食道炎および再建腸管に関して,臨床的,内視鏡学的,病理組織学的に検討し,次のごとき結論を得た.
    1. 逆流性食道炎について
    a. 愁訴率では代用胃群が最も低く,術後1年で完全にみられなくる.
    b. 内視鏡学的には,代用胃群は色調変化型がほとんどで,術後早期に認められるのみである.
    c. 病理組織学的には,代用胃群では,上皮の浮腫状変化は各期間を通じてみられたが,粘膜下層の炎症性細胞浸潤は術後早期例(3カ月未満)のみである.
    2. 二重腸嚢代用胃について
    a. 内視鏡学的には,単脚部,二重腸嚢部ともに, 3年未満例で発赤,浮腫を認めたが, 3年以上例では異常所見は全く認めなかった.
    b. 病理組織学的には,単脚部,二重腸嚢部ともに, 1年未満例で粘膜下層の浮腫を認め, 3年未満例で粘膜固有層の炎症性細胞浸潤および浮腫を認めた.また,単脚部では3年以上,二重腸嚢部では1年以上経過例で,粘膜筋板の軽度の肥厚,線維化を認めた.
    c. 組織化学的には,粘液産生能は正常に保持されていた.また,間質結合組織中の酸性ムコ多糖の含有量は, 3年までは弱陽性を示すが,それ以後は減少し,線維化傾向は軽度で,高度進行例は認められない.
    d. 電子顕微鏡学的には, 1年未満例で細胞基底部の細胞浸潤,浮腫を認めるが, 1年以上例では消褪していた.また,粘膜上皮細胞,各種小器官,には異常がなく,各期間でも差異はみられなかった.
    3. 胃全摘後の再建術式としての二重腸嚢代用胃は,形態的および機能的にすぐれた再建法であることが実証された.
  • 仁瓶 善郎, 宮永 忠彦, 平山 廉三, 浅野 献一
    1979 年 40 巻 5 号 p. 924-929
    発行日: 1979/09/01
    公開日: 2009/08/24
    ジャーナル フリー
    早期胃癌の表面拡大と深達度に関する報告は多いが,粘膜面での進展方向に関するものは少ない.そこで,教室で経験した早期胃癌89例98病巣を分析し,早期胃癌の2次元での進展方向について検討を加えた結果,以下の結論を得た.なお,長径2.0cm以上,長径短径比2.0以上の病巣を,「長楕円病巣」とした.
    1) 98病巣中77病巣(78.6%)は,長短比2.0未満であり,早期胃癌はほぼ同心円状に発育する.
    2) 長楕円病巣は16病巣(16.3%)であり,横軸方向に優勢であった. Cにはなく,混合型に出現率が高かったが,肉眼型との関係は認められなかった.潰瘍病変を有するものが然らざるものの約2倍であった.
    3) 幽門輪に接して発育するものは,粘膜層で幽門輪を越えることがあるが,その縦軸方向への発育は幽門輪で抑制され,横軸方向への拡がりが著明となる.
  • とくに予後に及ぼす因子について
    小林 修, 中村 勝昭, 野並 芳樹, 守田 信義, 江里 健輔, 八牧 力雄
    1979 年 40 巻 5 号 p. 930-936
    発行日: 1979/09/01
    公開日: 2009/08/24
    ジャーナル フリー
    昭和42年1月から昭和52年12月までに経験した胃癌855例のうち,胃全摘86例および噴門側胃切除27例について遠隔成績および3年生存率に及ぼす因子について検討した.
    生存率は昭和50年までの61例を対象とすると, 3年生存率は37.7% (23/61)でそのうち全摘34.1% (15/44),噴切47.1% (8/17)であった.これを昭和48年までの31例でみると, 3年生存率41.9% (13/31), 5年生存率38.7% (12/31)で,全摘はいずれも39.1%(9/23),噴切ではそれぞれ50.0% (4/8), 37.5% (3/8)であった.
    3年生存率を年齢,胃癌占居部位, Stage,リンパ節転移,肉眼分類,深達度,組織型,癌腫の大きさ別に検討したところ,年齢別,組織型別には差を認めなかった.しかし,癌が胃全体に亘り, Stageが進み,リンパ節転移が拡がり,肉眼分類でボールマンI型以上のものや深達度がpm以下のものの3年生存率は低値であった.また早期癌でも深達度がmのものとsmのものとの間の3年生存率に差を認めた.
    所属リンパ節別に転移陽性症例率を求めると,胃癌取扱い規約によるリンパ節番号(1)から(9)までに多く, (10), (11)にもかなりの転移を認めた.
    非治癒切除例の3年および5年生存率は0%と予後は極めて不良であった.
  • 江里 健輔, 鳥枝 道雄, 小田 悦郎, 新谷 清, 安武 俊輔, 守田 信義
    1979 年 40 巻 5 号 p. 937-944
    発行日: 1979/09/01
    公開日: 2009/08/24
    ジャーナル フリー
    近年,食事や生活様式の欧米化に伴い,血管外科手術症例も増加し,その成績も術前,術後の管理,手術々式の改善ほぼ満足すべき結果が得られるようになった.しかし,対象が高齢者で,虚血性心疾患,脳血管障害などの他の血管病変を合併している症例が多いので,術後予期しない合併症を招来することがある.
    われわれは最近血管手術後にストレス潰瘍を来した3例を経験した.
    症例1: 61歳,男性.腹部大動脈瘤のため,瘤切除,大動脈血行再建術後4日目に大量の吐,下血を来し,広範囲胃切除術を行った.再手術後,残胃より出血を認めたが,保存的療法にて止血し,軽快退院した.
    症例2: 77歳,男性.右下肢の閉塞性動脈硬化症のため,大伏在静脈にて,浅大腿・膝窩動脈バイパスを行った.術後3日目に突然低血圧,意識消失,無尿となり,翌日死亡した.剖検にて,十二指腸球部前壁に1×1cm大の穿孔を認めた.
    症例3: 59歳,男性. Leriche症候群で,大動脈・総腸骨動脈バイパスを行った.術後7日目より吐,下血を来し,シメチヂン投与によりストレス潰瘍は治癒した.
    血管外科手術の対象となる患者の殆んどが,動脈硬化症をもっているため,術後ストレス潰瘍の発生頻度は一般外科手術より高い.従って,術前,術後より制酸剤などの抗潰瘍剤を投与し,ストレス潰瘍の発生を予防すべきである.
  • 後藤 研三, 枡岡 進, 下村 忠朗, 原田 佳昭, 安藤 嗣彦, 黒本 成人, 河合 哲, 岡島 邦雄
    1979 年 40 巻 5 号 p. 945-950
    発行日: 1979/09/01
    公開日: 2009/08/24
    ジャーナル フリー
    Marfan症候群に基く腹部大動脈瘤の破裂例を手術的に治癒せしめえたのちに,上行大動脈より腹部大動脈にいたる解離性大動脈瘤を形成した1例を経験したので報告する.
    症例は35歳,男性,何らの誘因もなく腰痛を訴え,ついで腹部の膨隆,腰痛の増加を来し来院した.来院時,収縮期血圧70mmHg,脈拍120/minと出血性ショックの状態で,腹部に臍を中心に14×14cmの拍動性腫瘤を触知しえた.同時に,長身そう体で,クモ状指趾も認められた為, Marfan症候群に起因する腹部大動脈瘤の破裂と診断した.緊急的に正中切開にて開腹したところ,腹腔内には中等量の血液を,後腹膜腔には巨大な血腫を認め,腎動脈分岐部より3cm末梢の腹部大動脈より総腸骨動脈分岐部にわたる大動脈瘤が認められ,この前壁が全長にわたって破裂していた.瘤の前壁を切除し,腹部大動脈より両側腸骨動脈にY字型人工血管(中尾フィルター)を移植した.
    腹部大動脈瘤壁の組織学的所見では, Elastica-Van Gieson染色にて,中膜弾性線維の走行の乱れ,断裂,減少等を認め, Alcian blue染色では酸性ムコ多糖の沈着も認め,大動脈中膜壊死の状態を呈していた.
    術後3カ月,前胸部圧迫感,呼吸困難等を突発的に訴えて来院した.苦もん状顔貌を呈し,右総頚動脈にthrillならびにLevine 3度の収縮期雑音を聴取した.胸部レ線では左右第1弓の突出,左第2弓の突出を認め,大動脈造影にて,上行大動脈より腎動脈直下の代用血管吻合部にいたるdouble barrel像を認め,かつ解離腔は吻合部にて真腔に開口している所見がえられた.上行大動脈より腹部大動脈にいたるDeBakey I型の解離性胸腹部大動脈瘤と診断したが,自然にre-entryを起し,かつ吻合部破綻の所見も認められない点より,降圧剤の投与等で経過を観察する事とした.
    現佐術後40カ月を経過しているが,正常の日常生活を営んでいる.
  • 殊に術前に確診し得た1治験例について
    溝手 博義, 佐々木 孝之, 植田 紘一, 荒木 恒敏, 龍 忠彦, 井手口 亮, 溝口 敬一郎, 石田 史郎
    1979 年 40 巻 5 号 p. 951-956
    発行日: 1979/09/01
    公開日: 2009/08/24
    ジャーナル フリー
    上腸間膜動脈瘤は稀な疾患である.私共は21歳の女性で,発熱と腹痛を主訴としてきた患者を,腹部腫瘤の診断のもとに上腸間膜動脈造影を施行,その結果,上腸間膜動脈瘤と診断し,観血的に動脈瘤摘出術を施行し,治癒せしめた.
    本症は細菌性の原因によって発症したもので,一般に言われているように,心内膜炎が先駆しており,急性腹症に近いかたちで救急入院してきている.摘出標本の病理組織像では解離性動脈瘤と診断された.
    本症例は文献的に本邦報告例第4例目に相当し,術前に上腸間膜動脈瘤と診断し得たのは最初の症例である.
  • 三高 祥雲, 山岡 郁雄, 上田 和毅, 高山 鉄郎, 松峯 敬夫, 高橋 正樹, 佐々木 仁也
    1979 年 40 巻 5 号 p. 957-960
    発行日: 1979/09/01
    公開日: 2009/08/24
    ジャーナル フリー
    我々は小児腸重積症215例を経験し,発症からの経過時間,腹部単純X線像,再発症例等の検討から,非観血的治療(注腸整復)の適応についていくつかの知見を得たので報告する.
    注腸整復率を発症からの経過時間別に見ると, 12時間以内では84.8%, 12時間から24時間では90.9%, 24時間から48時間では70.6%であり, 24時間以上経過すると有意差(p<0.02)をもって注腸整復率は低下する.しかし低下するとは言え, 70%以上が非観血的に整復される点を評価したい.
    腹部単純X線像から見ると,鏡面像を認めたものは35例あったが,そのうちの22例, 62.9%は注腸整復されている.
    一般に,発症から長時間経過したり腹部単純X線像に鏡面像を見る症例には注腸整復は危険であるとされているが,我々はこれらの症例にも診断的意味だけでなく治療的意味で注腸整復を行っており,穿孔や壊死腸管の整復等の合併症は経験しておらず,又意外に良好な注腸整復率が得られている.
    再発は15人延べ42件経験し,うち12人は2回ないし3回の注腸整復によりその後再発を見ず,残る3人は各1回の観血的整復によって器質的疾患を否定されているにもかかわらず再発を見ている.一般に小児腸重積症は器質的疾患を伴わない例が大部分なので,再発例に対しても注腸整復と経過観察で十分と思われる.
  • 大谷 吉明, 谷村 修, 斉藤 光
    1979 年 40 巻 5 号 p. 961-965
    発行日: 1979/09/01
    公開日: 2009/08/24
    ジャーナル フリー
    後腹膜には多種の腫瘍原基が存在するため,発生する腫瘍の種類もまた多様である.
    今回我々は,後腹膜腫瘍のなかでも極めて稀とされている良性schwannomaの1例を経験したので報告する.
    症例は, 70歳,男性で昭和50年11月ごろ,排便後少量の下血を認め,外来受診しこの時初めて腹部腫瘤を指摘され,精査の結果,後腹膜腫瘍と診断され,手術が施行された.
    腫瘍は小骨盤腔内全体を占める直径15cm大の巨大なものであり,またpresacral fasciaとの癒着も強度であり,このため術中凍結切片による病理組織診断をくり返し行ない,良性腫瘍であることを確認しつつ分割全摘出を行なった.腫瘍は厚い壁をもち,のう腫状であり,内容液と共に,内壁に接して,充実性の娘腫瘍を入れていた.病理組織学的には, fusocellular elementの束状ないし渦状の増殖が認められ,細胞成分密度の高い部分と,細胞成分が少なく浮腫状の部分とが混在しており, lymphoid cellや, histiocyte及びxanthoma cellがみられ,良性schwannoma (Antoni B type)と診断された.
  • 橋本 雅夫, 勝見 正治, 河野 暢之, 岡村 貞夫, 橋本 忠明, 木下 達之, 西本 憲生, 上山 英明
    1979 年 40 巻 5 号 p. 966-970
    発行日: 1979/09/01
    公開日: 2009/08/24
    ジャーナル フリー
    上腹部開腹術後低酸素血症は無気肺や不均等換気が主因とされ,またその背景には small airway closure が存在すると考えられている.そしてこの低酸素血症の進行には術後疼痛が一部関与するといわれている.今回著者らは上腹部開腹術症例を対象とし, GOFによる麻酔および術後の疼痛に対して, Pethidine または Pentazocine を投与した群(全麻群)と持続硬膜外麻酔を手術時および術後鎮痛として用いた群(硬麻群)の2群に分け,術前,術後1, 3, 5, 7日におい てPaO2 値を測定し,術前の CC/FRC 値と術後における PaO2 値を対比させ,麻酔法および術後鎮痛法の相違による結果を比較検討し,その結果として,両群間で得られた PaO2 値に有意な差を認めることが出来なかったが,硬麻群で術前 CC/FRC 値の高い症例においては PaO2 値の低下は軽度にとどまっていた.そして全麻群での術後低酸素血症の重症度は術前検査における CC/FRC 値によって予測しうるものと考える.
  • 1979 年 40 巻 5 号 p. 971-985
    発行日: 1979/09/01
    公開日: 2009/08/24
    ジャーナル フリー
  • 1979 年 40 巻 5 号 p. 985-1006
    発行日: 1979/09/01
    公開日: 2009/08/24
    ジャーナル フリー
  • 1979 年 40 巻 5 号 p. 1006-1020
    発行日: 1979/09/01
    公開日: 2009/08/24
    ジャーナル フリー
  • 1979 年 40 巻 5 号 p. 1020-1037
    発行日: 1979/09/01
    公開日: 2009/08/24
    ジャーナル フリー
  • 1979 年 40 巻 5 号 p. 1037-1057
    発行日: 1979/09/01
    公開日: 2009/08/24
    ジャーナル フリー
feedback
Top