4.7GHzのマイクロ波受信装置を用い,人体の乳腺組織から放射される熱エネルギーを測定した. 301名の女性乳腺疾患患者がマイクロ波サーモグラフィ検査を受け,内136例(悪性52,良性84例)に関して今回検討を加えた.乳房の左右対称部位の温度差と確定診断との関係を分析した結果により,診断基準を用いると, accuracyは72.1%, sensitivityは86.1%となった.
赤外線テレサーモグラフィ,液晶コンタクトサーモグラフィ,マイクロ波サーモグラフィの3法をすべて施行した60例(悪性35,良性25例)に関しては,本法のaccuracyは, 80.0%であった.サーモグラフィ3法の内の2法併用によるaccuracyは,本法を含む場合は95.0%となるが,含まない場合は86.7%に留まる.本法を併用することにより,高い診断率が得られることが示された.
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