recombinant granulocyte colony-stimulating factor (rG-CSF)併用末梢血幹細胞移植術(PBSCT)を施行した11症例において造血回復を検討した。悪性リンパ腫8例,骨髄腫2例,ALL 1例で,rG-CSFを併用したキロサイド大量療法やエトポシド大量療法後の骨髄回復期にCS-3000を用いてPBSCを採取・凍結保存した。超大量化学療法後に1.9∼18.1×10
5/kg(5×10
5/kg以上は9例)のCFU-GMを輸注した。白血球数1,000/μ
l以上,好中球数500/μ
l以上,網状赤血球数1%以上,血小板数5万/μ
l以上に到達するのに,それぞれ8∼12(平均9)日,8∼12 (9)日,8∼27 (16)日,9∼38 (15)日を要した。輸注CFU-GM数(log)と移植後の好中球数が500/μ
l以上,血小板数が5万/μ
l以上,網状赤血球数が1%以上に回復するに要した日数との間に,それぞれr=-0.82 (p<0.005), -0.48, -0.57 (p<0.05)の負の相関を認めた。4∼8週後に3例で好中球数,9例で血小板数の一時的減少がみられたが,その後回復し以後安定した。rG-CSFを併用した時,安全なPBSCTに必要な最低CFU-GM数は2×10
5/kgと考えられた。
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