15歳以上の再生不良性貧血患者37例(Hb濃度10 g/d
l未満)に対して遺伝子組換えヒトエリスロポエチン(rHuEPO, エポエチンアルファ)を3,000∼24,000IU/body/日の漸増法にて連日皮下投与し,有効性および安全性を検討した。投与前非輸血例はHb濃度が1 g/d
l以上上昇した症例,投与前輸血例は輸血量が50%以上減少した症例を有効例と判定した。全体の有効率は34.5%(10/29例)であり,軽症例ほど高い有効率が得られた。軽症例は6,000IUまでの増量で効果が認められたが,中等症,重症例は24,000IUまでの増量を必要とする症例が多かった。特に重篤な副作用,臨床検査値異常は認められなかった。以上の結果より,再生不良性貧血に対するrHuEPO投与は有用であると考えられた。
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