臨床血液
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40 巻, 12 号
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特別寄稿
臨床研究
  • 宮脇 修一, 今村 雅寛, 小林 祥子, 大西 一功, 程原 佳子, 溝口 秀昭, 朝長 万左男, 丹後 俊郎, 大野 竜三
    1999 年 40 巻 12 号 p. 1236-1244
    発行日: 1999年
    公開日: 2009/04/28
    ジャーナル 認証あり
    新しいプリンヌクレオシド誘導体fludarabine phosphateの慢性リンパ性白血病患者を対象とした第II相臨床試験を,多施設共同研究で実施した。28日間を1クールとし20 mg/m2/日の5日間連日点滴静注で,最大6クールの投与を行った。本剤が投与された全症例(26例)でCR 1例,PR 9例が得られ,奏効率は38.5%(95%信頼区間:20.2∼59.4%)であった。本剤との関連が疑われる主な有害事象としては,発熱,悪心,脱力感,手指感覚異常などで,grade 3以上では水痘が見られた。血液毒性は,好中球減少,血小板減少などが認められた。一般臨床検査では,GPT上昇など肝機能異常が認められたが,grade 3以上のものはなかった。
  • 藤巻 克通, 丸田 壱郎, 田辺 寿一, 橋本 千寿子, 児玉 文雄, 野村 郁男, 松崎 道男, 藤沢 信, 金森 平和, 本村 茂樹, ...
    1999 年 40 巻 12 号 p. 1245-1251
    発行日: 1999年
    公開日: 2009/04/28
    ジャーナル 認証あり
    同種造血幹細胞移植後,呼吸機能に影響する因子を検討した。1993年1月から1998年5月までに同種造血幹細胞移植を行った80例のうち移植後,定期的に呼吸機能検査を施行しえた51例を対象とした。移植時年齢は中央値35歳(16∼53歳)であった。移植前処置は再生不良性貧血以外は全例全身放射線照射を用いた。移植片対宿主病(graft-versus-host disease, GVHD)の予防は短期メトトレキサートとシクロスポリンとした。II度以上の急性GVHDを6例に慢性GVHDを27例に認めた。移植前と比較して移植後100日に%CO肺拡散能力(%DLco)が有意に低下した(82±21% v 71±15%, p<0.01)。慢性GVHDを発症した29例と発症しなかった22例を比較した場合,慢性GVHD発症群において有意に移植後100日における%DLcoの低下が認められた(66±16% v 77±9%, p<0.05)。このことより慢性GVHDの発症は移植後100日における%DLcoの低下の一因であると示唆された。
症例
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