われわれは高齢者の非Hodgkinリンパ腫患者に6コース施行可能な最適CHOP治療量を検討する目的で,用量検討試験を行った。65歳から80歳未満11名をAグループ,80歳以上9名をBグループとして登録した。これらを1/2への減量CHOP (1/2 CHOP), 7/12 CHOP, 2/3 CHOP, 5/6 CHOP, 基準CHOPの5段階に分け,A群は2/3 CHOPから,B群は1/2 CHOPから登録順に治療を開始した。6コースの治療を行うことにし,最初の3例において重大な問題なく3コース終了しえた時点で,次の治療量を開始した。そして2例が副作用のため治療を中止した場合,その投与量の一つ前の量を適量と決定した。6コースの治療は,A群では2/3 CHOP, 5/6 CHOP, 基準CHOPにおいてそれぞれ3/3, 3/4, 1/4例で完遂された。B群では,1/2 CHOP, 7/12 CHOP, 2/3 CHOPにおいて3/3, 2/3, 1/3例で完遂できた。以上よりA群では5/6 CHOPが,B群では7/12 CHOPが適量と判断した。
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