臨床血液
Online ISSN : 1882-0824
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41 巻, 5 号
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第41回総会
特別講演1
教育講演8
シンポジウム3
再生不良性貧血と不応性貧血のはざま
シンポジウム4
多発性骨髄腫における病態治療研究の新しい展開
臨床研究
  • 濱崎 考史, 八木 啓子, 井上 雅美, 坂田 尚己, 岡村 隆行, 安井 昌博, 雀部 誠, 岸本 朋子, 井上 彰子, 河 敬世
    2000 年 41 巻 5 号 p. 430-436
    発行日: 2000年
    公開日: 2009/07/28
    ジャーナル 認証あり
    当科で施行した非血縁者間骨髄移植(UR-BMT)において,タクロリムス(FK506)単独あるいはメソトレキセート(MTX), メチルプレドニゾロン(mPSL)を組み合わせてGVHD予防を行った48例を対象に,GVHD発症頻度と毒性について後方視的に検討した。FK506単独群の10例中5例と,FK506+mPSL群の30例中11例にIII度以上の急性GVHDが発症した。重症の急性GVHD発症例は,FK506の副作用のために早期中断した症例と,HLA遺伝学的不適合移植例であった。早期中断理由は腎障害がもっとも多く,FK506の初期投与量が多かった症例と,メルファラン使用例において80%, 50%と高頻度であった。HLA遺伝学的不適合の5例含むFK506+MTX+mPSL群8例では,III度以上の急性GVHDの発症はなかった。UR-BMTでのFK506予防投与は,MTXとの併用と,腎障害を回避するための初期投与量の設定とL-PAM使用への注意が必要と考えられた。
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