臨床血液
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44 巻, 12 号
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第45回総会
教育講演
症例
  • 臼杵 憲祐, 神田 善伸, 飯島 喜美子, 壹岐 聖子, 平井 久丸, 浦部 晶夫
    2003 年 44 巻 12 号 p. 1161-1165
    発行日: 2003年
    公開日: 2009/07/28
    ジャーナル 認証あり
    Ph陽性CMLにIFNを投与して細胞遺伝学的完全寛解(CCR)に至った際にどの程度,治療を継続すべきかは明らかにされていない。IFN治療にて2∼3年間CCR維持後に無治療としたCMLの2症例を報告する。症例1は49歳の男性,IFN治療開始後6カ月でCCRに至り,IFN治療を続け3年間CCRを維持した後に無治療とし,無治療で約4年間CCRを維持している。この症例では,CCRとなった半年後の骨髄検査でRT-PCR陰性を確認し,以後,現在までRT-PCR陰性を維持している。症例2は50歳の男性,IFN治療開始約8年後にCCRに至ってから2年間CCRを維持した後に無治療とした。しかし,1カ月後には細胞遺伝学的再発をきたした。症例2では,CCRの期間のRT-PCRは陰性を維持できていなかった。症例1の末梢血中のPR1特異的細胞障害性T細胞を検索したが,陰性であった。
  • 平林 和子, 川上 裕隆, 小平 宏
    2003 年 44 巻 12 号 p. 1166-1171
    発行日: 2003年
    公開日: 2009/07/28
    ジャーナル 認証あり
    症例は77歳,男性。2001年6月血液検査でLDHの上昇と幼弱白血球の出現を指摘され,当院へ紹介入院となった。表在リンパ節,肝脾は触知せず。骨髄検査では,ペルオキシダーゼ染色陽性,非特異的エステラーゼ染色陰性,CD13, 33, 34, HLA-DR陽性の芽球が20∼30%認められ,小型巨核球が多数出現し巨核球系と顆粒球系の形態異常が高度に認められ,MDS (RAEB-t)と診断した。染色体分析では46, XY, inv(3)(q21q26), t(9;22)(q34;q11)がみられ,RT-PCRではminor-BCR/ABLキメラmRNAが検出された。cytarabine少量皮下注やcytarabine ocfosfateの内服などのmildな治療を行って経過をみたが,8月には血小板増加を伴うAMLへ進展した。9月にimatinib 400 mg/日を投与したが効果は一時的な白血球減少のみであった。10月には芽球の増加とともに急激に白血球が増加し,肺炎の合併で12月に死亡された。全経過は7カ月半であった。当症例はPh陽性の3q21q26 syndromeと診断され,非常にまれな症例と考えられる。過去の報告のごとく予後は不良であった。
短報
  • 高島 英典, 川島 和之, 諌山 幸弘
    2003 年 44 巻 12 号 p. 1172-1174
    発行日: 2003年
    公開日: 2009/07/28
    ジャーナル 認証あり
    A 46-year-old man had a headache and a slight superior bitemporal contraction of the visual field with no lymphadenopathy. Magnetic resonance imaging showed a sellar mass and a tumor of the nasopharynx. After the nasopharyngeal tumor was resected, the patient was diagnosed as having lymphocyterich classical Hodgkin lymphoma at clinical stage IEA. He achieved complete remission after 3 cycles of ABVD therapy followed by involved field irradiation. After the radiotherapy, transsphenoidal resection of the pituitary tumor was performed and a diagnosis of non-functioning adenoma was established. This is the first report describing Hodgkin lymphoma of the nasopharynx associated with a pituitary adenoma.
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