臨床血液
Online ISSN : 1882-0824
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49 巻, 8 号
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Picture in Clinical Hematology No.30
第69回日本血液学会・第49回日本臨床血液学会合同総会
合同シンポジウム3
合同シンポジウム4
合同シンポジウム6
合同シンポジウム7
合同シンポジウム8
合同シンポジウム9
学会シンポジウム4
症例報告
  • 山内 尚文, 村松 博士, 猪股 英俊, 沼田 隆明, 野澤 えり, 西野 雅彦, 小山 隆三, 井原 康二, 西里 卓次, 平山 眞章, ...
    2008 年 49 巻 8 号 p. 658-663
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/09/11
    ジャーナル 認証あり
    症例は75歳女性。血小板数は,約14∼28日周期で,0.2×104lから22.7×104lの間で変動した。一方,乾燥症状があり,Schirmer試験陽性,小唾液腺生検で炎症性細胞の浸潤を認め,シェーグレン症候群を合併した周期性血小板減少症と診断した。PA-IgGは2,700 ng/107 cellsから228 ng/107 cellsまで変動し,血小板数と逆相関の傾向を認めた。骨髄巨核球数は,血小板減少期に著明に減少しており,CFU-Megの検討では,血小板減少期に,コロニー数の減少を認めた。血清トロンボポエチン値は,血小板減少時に高値を示し,増加期に低下した。ステロイド投与により,血小板数は15×104l以上を維持するようになり,PA-IgG値は低下した。また,乾燥症状も改善傾向がみられた。本症例における周期性変動の機序として,免疫学的機序による血小板破壊の亢進と血小板産生障害が想定された。周期性血小板減少症と自己免疫性疾患との合併はまれであり,興味深い症例と考えられた。
  • 冨樫 庸介, 迫田 寛人, 菅原 浩之, 浅越 康助, 松澤 佑次
    2008 年 49 巻 8 号 p. 664-667
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/09/11
    ジャーナル 認証あり
    症例は54歳男性。既往歴,家族歴,臨床所見及び遺伝子変異よりLoeys-Dietz症候群と診断されていた。易疲労を契機に病院を受診,末梢血で貧血,血小板減少,芽球の存在を指摘され,骨髄検査で芽球を31.4%認め,peroxidase染色陽性,esterase染色陽性であった。さらに染色体検査ではt(11;19)(q23;p13.1), RT-PCRでMLL遺伝子異常を認め,11q23 (MLL)異常を有する急性骨髄性白血病(M4)と診断した。Loeys-Dietz症候群とはTGF-beta受容体I又はII遺伝子変異が原因のMarfan症候群類似の先天性結合組織病である。またTGFbetaは正常上皮細胞の増殖を抑制し,アポトーシスを誘導する癌抑制因子としても知られている。そこでTGF-beta受容体変異によるLoeys-Dietz症候群と悪性腫瘍との関連性についても若干の考察を加えた。
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