近年,新規薬剤(プロテアソームインヒビター,免疫調節薬,ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤,モノクローナル抗体薬が臨床応用された結果,多発性骨髄腫(multiple myeloma, MM)での完全奏効(complete response, CR)達成率が急速に上昇し,新規薬剤を自家造血幹細胞移植と組み合わせることで70%以上のCR率も報告されている。そのため,CR症例を層別化できる微小残存病変(minimal residual disease, MRD)検査が,予後を予測するサロゲートマーカーとして期待されている。本稿では,MMのMRD測定法(マルチパラメーターフローサイトメトリー,アリル特異的定量PCR,アリル特異的ディジタルPCRと次世代シークエンサー)とその臨床的意義について概説した。
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