根の研究
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10 巻, 4 号
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  • 中村 好男
    2001 年 10 巻 4 号 p. 127-133
    発行日: 2001/12/21
    公開日: 2009/12/18
    ジャーナル フリー
    根はミミズの生態を調査研究するのに, まことにやっかいな物. 同様にミミズは根の形態や機能を調査研究する場合に, やっかいで, 実験やモデル化にはむしろ存在しないほうが都合が良いようでもある. しかし現実には, 根の生育環境としてミミズは存在する. しかもミミズを移入し栽培した大麦は草丈が伸び, 茎や子実のカルシウム含量や収量が増加した. 移入するミミズ数が増すと, その変化は加速された. この地上部の変化は地下部の変化に対応した結果である. 著者はこの地下部を3機能 (生産・分解・調整) を有する土壌圏としてとらえる必要性, 及びミミズはこれら3機能を正常に, かつ永続的に働くための主要な動物であることを強調したい.
  • 上田 英二
    2001 年 10 巻 4 号 p. 135-137
    発行日: 2001/12/21
    公開日: 2009/12/18
    ジャーナル フリー
    ピーナッツ (Arachis hypogaea L) の側根基部にロゼット状に発生する根毛 (ロゼット型根毛) の構造を光学顕微鏡及び走査電子顕微鏡 (SEM) を用いて詳細に調べた. ロゼット型根毛は, 側根の長さにかかわらず, 基部から2-5mmの部位に発生し, その長さは2-3mmであった. 側根基部の縦断面切片は, 根毛細胞が多層性であることを示していた. 根毛は, 側根の最外層の細胞だけでなく, 2層目, 3層目の細胞からも形成されると考えられた. 根毛細胞の多層性はSEM観察によっても確認された. SEM観察では, 根毛が最外層の細胞を押し分ける様にして細胞間の裂け目から出ている像や, 最外層の細胞 (恐らく根毛細胞) が既に脱離したためと思われるくぼみがの下から (くぼみの下側にある細胞から) 根毛がでている像が観察された.
  • 土壌動物の住みかとして
    山田 一郎
    2001 年 10 巻 4 号 p. 138-141
    発行日: 2001/12/21
    公開日: 2009/12/18
    ジャーナル フリー
    世界には多様な土壌が存在し, その中に実に多様な土壌動物が生活している. しかし, 作物生産から見るとその多くは問題のある土壌である. 人口増大による食糧不足が危惧される今世紀は, 肥沃性の高い土壌の保全・管理とともに問題土壌の改良と持続的使用が大事である. 一方, 日本の土壌は世界的にみて, 現在では比較的に問題の少ない土壌が多いが, 下層土を重視した「土作り」が今後必要である. 土壌調査は, 土壌のでき方を知り, 土壌を分類し, 土壌の特に物理的性質を把握し, 作物生産の場として, さらに土地利用上の問題点摘出のために行う. 今後とも, 土壌調査の十分な活用が望まれる.
  • 2001 年 10 巻 4 号 p. 142-155
    発行日: 2001/12/21
    公開日: 2009/12/18
    ジャーナル フリー
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