老年社会科学
Online ISSN : 2435-1717
Print ISSN : 0388-2446
36 巻 , 4 号
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原著論文
  • 鳩間 亜紀子
    2015 年 36 巻 4 号 p. 395-408
    発行日: 2015/01/20
    公開日: 2019/11/29
    ジャーナル フリー

     本研究は訪問介護員の利用者へのかかわり方に着目し,訪問介護において発生した事故の背景を明らかにすることを目的とした.訪問介護員が訪問介護において遭遇した事故に関する自由記述回答380件について,対応分析を行った.訪問介護員のかかわり方の特性は事故発生時の活動状況(場面)に反映されると考え,場面を示す変数を投入した.その結果,「介添え的な援助場面」「手続き的な対応場面」「見守り的な援助場面」「探索的な対応場面」の4つのクラスターを得た.居住環境の制約や利用者の心理的・身体的特性など個別性の高い環境において,利用者の意向の尊重,安全確保,利用者の見守りなど,状況を見極めながら業務を遂行している訪問介護員のかかわり方の特性が明らかとなった.

資料論文
  • ── 介護職員と介護実習生に対する調査から ──
    横山 さつき
    2015 年 36 巻 4 号 p. 409-422
    発行日: 2015/01/20
    公開日: 2019/11/29
    ジャーナル フリー

     [目的]介護職員の要介護高齢者に対する倫理的配慮の現状と課題を明らかにし,倫理観の醸成教育に資する.[方法]184施設199人の介護職員に対して,倫理的配慮状況を把握するための6カテゴリー12サブカテゴリー32コードから成る自己評価票を用いての質問紙調査を行った.加えて,76人の介護実習生に対して,実習で体験した倫理的ジレンマを抽出するための自由記述による質問紙調査を行った.[結果]介護実習生の自由記述からは41コードの倫理的ジレンマが抽出され,介護職員の倫理的配慮度が低いにもかかわらず介護実習生がジレンマとして認識していないサブカテゴリーとして「組織的管理による個人情報の保護」「プライバシーに配慮した排泄介助」「同性介護による心理的負担の軽減」が見いだされた.[結論]学習者の倫理性の高いケア実践に対する認識や知識の状況を踏まえたうえで,自己覚知を促し倫理的感性を磨く教育方法を工夫する必要がある.併せて,倫理的配慮のあるケアを遂行し得る高度な専門知識・技術を修得できる教育プログラムを構築する必要がある.

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