本研究では,全国1,815か所の学童保育を対象に,高齢者との世代間交流プログラムの現状と今後の期待について明らかにし,都市規模別に比較・検討することを目的とした.
本研究では,学童保育を「大都市」「人口10万人以上」「人口10万人未満」「郡部」の都市規模別に区分し,世代間交流活動の「実施群」「未実施群」の層化分析を行った.世代間交流プログラムの関心は,大都市では「将棋・囲碁」,人口10万人以上の都市では「昔遊び」「楽器演奏・音楽鑑賞・合唱」「体験談」「読み聞かせ・紙芝居」が高かった.人口10万人未満の都市では,「料理・おやつ作り」が高かった.今後の課題として,その地域における学童保育側から高齢者への期待,また高齢者の生活意識などの点から,お互いに参加しやすくニーズに合った世代間交流プログラムを構築する必要があることが示唆された.
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