食生活研究
Online ISSN : 2759-5129
Print ISSN : 0288-0806
最新号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 白石 美恵, 川崎 千枝
    2025 年 45 巻 1 号 p. 24-32
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/02/15
    ジャーナル オープンアクセス
    きめが細かく空気含量の多いスポンジケーキの作成には、材料に油脂を添加するレシピが多い。本研究では膨化率を高め、口当たりや味・香りの良いスポンジケーキを作成するために、油脂以外の材料の配合および焼成方法(スチームコンベクションオーブン使用)を統一し、油脂(太白ごま油、サラダ油、バター)の種類差によるスポンジケーキの性状と嗜好評価を比較し、どの油脂が総合的に好ましいかを検討した。その結果、バター添加は味や香りは良いが、膨化率や外観ではごま油やサラダ油の液体油に劣っていた。きめが細かく軽い口触りのスポンジケーキの添加油脂は、バターより液状油の方が好ましいことが示唆された。
  • 白石 美恵, 川崎 千枝, 藤井 千夕
    2025 年 45 巻 1 号 p. 33-43
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/02/08
    ジャーナル オープンアクセス
    きめが細かく膨化率が高いスポンジケーキの作成方法には、卵白と砂糖を混合し、よく泡立てて作成した「メレンゲ」を卵黄生地に混ぜてから小麦粉を混合する方法が多い。先行研究では、膨化率を高め、口当たりや味・香りの良いスポンジケーキの材料配合における油脂の種類の検討を行い、添加油脂は、バターより液状油の方が好ましいことを示唆した。さらに今回は、きめの細かいスポンジケーキの作成方法の標準化を目指し、「メレンゲ」の作成方法に着目をした。メレンゲを作成する際の卵白に砂糖を入れるタイミングおよび卵白の温度(冷蔵:5℃・冷凍:-5℃)の違いによるスポンジケーキの性状と嗜好性を先行研究と同様の焼成方法で比較検討した。その結果、メレンゲの作成において、卵白に砂糖を添加するタイミングは、一度に砂糖を加える方法より、砂糖を半量ずつ2回に分けて混合する方法が好ましかった。さらに、卵白温度の影響に関しては、冷凍卵白で作成したメレンゲを用いたスポンジケーキは、きめ細かく膨らみは均一であったが、膨化率が低く、しっとりとした重い食感であった。一方、冷蔵卵白で作成したメレンゲを用いたスポンジケーキは、起泡性が高く、萎みにくく、よりふんわりとした軽い食感であった。以上のことから、きめの細かいスポンジケーキの作成に用いる「メレンゲ」は、冷蔵(5℃)の卵白に砂糖を2回に分けて加え泡立てる方法が、きめの細かさが均一し、軽い食感となり嗜好性が高いことが示唆された。
  • 阪野 朋子, 佐喜眞 未帆 , 間宮 貴代子, 阿部 稚里
    2025 年 45 巻 1 号 p. 44-45
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/02/08
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では、乳幼児の母親を対象として習慣的な栄養素等摂取量の実態を明らかにすることを目的とした。さらに、栄養素等摂取量の適正化に関連する要因を探索した。愛知県内の私立幼稚園および保育所に通う乳幼児の保護者を対象に自記式質問紙と簡易型自記式食事歴法質問票(Brief-type Self-administered Diet History Questionnaire: BDHQ)による調査を行い、女性294名(平均年齢37.6±4.6歳)を分析対象者とした。習慣的な栄養素等摂取量は、日本人の食事摂取基準(2020年版)と比較して食物繊維やミネラル・ビタミンの摂取量が少なく、食塩と脂質が多かった。また、過去の食経験と現在の食意識について因子分析により3因子(料理への配慮、料理の簡便性、しつけ・マナー)を抽出し、それらの因子と栄養素等摂取量の適正化との関連を検討した。その結果、栄養素等摂取量の適正に現在の食意識「料理の簡便性」が関連することを明らかにした。
  • 山中 由実, 石田 康行, 櫟 彩見 彩見, 内藤 宙大, 山中 なつみ, 小川 宣子 小川 宣子, 和泉 秀彦
    2025 年 45 巻 1 号 p. 55-63
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/02/08
    ジャーナル オープンアクセス
    料理の品質評価を調理過程から推定するために、調理工程の変化を視覚から把握できる可能性について、炭水化物食品であるさつまいもの天ぷらで揚げ過程の油面を撮影した画像のcontrast値から出来上がりの品質を評価できる可能性を示唆した1)。本報告ではこの手法を応用し、たんぱく質食品について、えびの天ぷらを用いて視覚評価と品質評価の関連を調べ、天ぷらとしての加熱条件を求めることを目的とした。 油面の水分蒸発状況を画像処理することで、揚げ過程でのえびおよび衣からの水分蒸発やえびと衣間の水分挙動を推定することができた。水分量の変化はえびのたんぱく質変性に関わり、たんぱく質変性はえびの硬さに影響する。また、水分量は、衣のサクサク感(破断応力)にも影響することから、好まれるえびの天ぷらは水分量と深く関わる。調理過程における水分量の変化を画像処理により視覚化することで安定した好まれる天ぷらを得ることができる。好まれるえびの天ぷらはえびおよび衣からの水分蒸発量が少なくなったタイミングであることが明らかとなった。これにより料理人が関わる調理過程を画像処理により判断することで、安定した品質の料理の作製に繋がることが示唆された。
  • 谷口(山田) 亜樹子 谷口(山田) 亜樹子, 堀川 未琴, 菊池 萌伽, 風見 真千子, 野口 治子, 佐藤 広顕
    2025 年 45 巻 1 号 p. 64-70
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/02/08
    ジャーナル オープンアクセス
    現在、サラシアはサプリメントとして、薬を服用するような形で摂取する商品で販売されている。本研究では、普段の食事や食品でサラシアを摂取することを考え、サラシアを添加した食品の商品開発を試みた。サラシアを添加した新規食品として、サラシア添加チョコレート、オレンジジュース、トマトジュースを製造したところ、無添加の対照商品に比べ、味の評価は低かったが、いずれの商品も色の評価は高かった。 サラシア添加食品の味を改良することにより商品価値の高い食品となり、糖質の吸収抑制効果のある機能性のある食品が開発されると考えられた。
  • 加藤 利夏, 杉山 栞那, 澤 優子, 落合 雛乃, 澤井 淳
    2025 年 45 巻 1 号 p. 71-76
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/02/08
    ジャーナル オープンアクセス
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