精神分裂症,躁病,欝病,神経症,心因反応の良導絡パターンにどのような特徴が現れるかについて検討した。H1-H3については精神分裂症と躁病が相似的パターンを示し,欝病と神経症も相似的パターンを示したが,心因反応ば一定のパターンを示さなかった,H4-H6は各疾患ごとに異るパターンを示した。F1-F3では精神分裂症と躁病,欝病と神経症,心因反応が相似のパターンを示し,F4-F6においても同様の結果が得られた。H系とF系の平均値を比較すると,精神分裂症と躁病ではH系よりF系が著明に高くなっていたが,欝病,神経症,心因反応ではその差がなかった。躁病と欝病は二相性の同一疾患と考えられているが,全く異るパターンを示したことは興味ある結果と云えよう。
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