砂防学会誌
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38 巻, 6 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 中野 秀章
    1986 年 38 巻 6 号 p. 1-2
    発行日: 1986/03/20
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 大村 寛, 吉本 博則
    1986 年 38 巻 6 号 p. 3-11
    発行日: 1986/03/20
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    赤石山脈で線状凹地を伴う大規模崩壊地12個所を対象に1982年撮影の空中写真(縮尺1:4000~7000)を立体視し,構造地形の解析を行なった。対象とする崩壊地は起伏量が大きいこと,砂岩・頁岩からなること,構造運動の影響を受けていること等の共通性を有する。
    線状凹地は大規模崩壊の滑落崖に種々の形態で移行しており,それ自体が滑落崖となる例,両端で移行する例,直交する例,背面から間接的に移行する例等が見られる。これらは線状凹地が何らかの形態で崩壊の発生に直接あるいは間接的に関与したことを意味する。
    多重山稜と線状凹地は平行で交互に分布するため,両者の個所数・長さ・間隔には一次の相関がある。また,これらは大規模崩壊地の幅・面積・方向等と相関があり,予測に基礎的な情報となる。相関性については,地盤に作用した力と変形~破壊の対応関係に一定の傾向があると解釈される。
    線状凹地が重力断層で形成され,断層面をすべり面とする大規模崩壊が発生し,外側の線状凹地が消滅する過程や,この推移を助長する別の断層運動の存在が想定される。この概念から,大規模崩壊を分類し,発生~拡大の予測を論じることができる。しかし,根拠として現地での物性的な検証と,線状凹地の変位に関する長期観測が必要である。
  • 瀬尾 克美, 水山 高久, 下東 久巳
    1986 年 38 巻 6 号 p. 12-16
    発行日: 1986/03/20
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 昭和57年長崎豪雨災害地例
    山田 正雄, 田中 清司, 申 潤植
    1986 年 38 巻 6 号 p. 17-25
    発行日: 1986/03/20
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    山腹斜面崩壊における地中水の動きとして,降雨の地中浸透と基岩面に沿う横流れがある。降雨が地中に浸透し,地層の上方から徐々に浸潤前線が形成されるが,やがて難透水層である基岩面に達し,それまで下向きに働いていたtractionが上向きに変り,横流れが生じる。この時,水の流動に伴ない,流れの方向に沿って浸透水圧Pwi(i:動水勾配)が生じる。地層内に水みちができ,浸透水圧が増大するにつれていわゆるパイピング現象が進行し,斜面が崩壊すると考えられる。また山腹斜面崩壊の要因として,降雨,傾斜,斜面長,土層深,孔隙率,透水係数,含水量,土の強度定数(c,φ)が列記される。これらの要因から水の移動現象とそれに伴なう斜面の崩壊現象が説明されなければならない。物理モデルとしては,すでに発表されている,地表流と地中浸透流の両方を考慮したSmithモデルと基岩面に沿う横流れを示すBevenモデルを用い,昭和57年7月の長崎豪雨災害を例にとって山腹斜面崩壊現象を考察した。その結果以下の結論が得られた。
    (1)初期飽和度として基岩面付近の飽和度を大きくとった場合,土層深が1~2mのレキ混り土については3~4時間,土層深が4~5mの赤色粘性土についてはおよそ5時間で地下水面が地表面近くに達し,安定計算でも安全率が1.0以下となった。これは現地の崩壊発生時刻と一致する。
    (2)初期飽和度として土質試験結果の値を採用した場合と,基岩面付近の飽和度を大きくとった場合とでは,前者の方が崩壊時間が1時間遅い。災害時に斜面が崩壊した理由として,3日前の先行降雨によって基岩面付近の飽和度が大きかったことが計算によって裏づけられた。
    (3)Smithモデルは基岩面に沿う横流れについては不十分である。Bevenモデルは砂質土で土層深が浅いものについては適用できるが,粘性土または土層深が深いものについては実際と合わない。
    今後,SmithモデルとBevenモデルの長所を生かし,山腹崩壊現象を説明しうる物理モデルを検討したい。
  • 遠藤 祐司, 岡村 俊邦, 中林 一, 坪山 厚美
    1986 年 38 巻 6 号 p. 26-30
    発行日: 1986/03/20
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 藤田 寿雄, 池谷 浩
    1986 年 38 巻 6 号 p. 31-33_1
    発行日: 1986/03/20
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 建設省土木研究所砂防部 , 建設省土木研究所新潟試験所 , 新潟県土木部砂防課
    1986 年 38 巻 6 号 p. 34-36_1
    発行日: 1986/03/20
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
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