鉄道の目的は輸送にあり,その安全性は絶対的使命である.この使命達成のためには鉄道の特性およびその特性から必然的にもたらされる事故の形態をは握し,保安システムを設計し実践する必要がある.鉄道保安システムは,人の保安システム,物の保安システムおよび作業の保安システムからなり,これらを総合的に進め安全性の向上が計られなければならない,また,鉄道保安に直接関連する列車の運転保安については,安全確保のためのいくつかの基本となるサブシステムがあって,これらが総合し列車の保安システムが組み立てられている.なお,鉄道保安は,将来保安の体系づけを行ない人間と機械との担当範囲を明らかにしシステム的に進められなければならない.
1-ブテンと酸素または空気との混合ガスの爆発限界を高温,減圧下において,注入法により決定した.1-ブテン-酸素系に関しては,1-ブテンの組成が40~60vol%の場合,等組成爆発限界曲線が温度に依存しない領域が見出された.この爆発反応に熱爆発の理論を適用して,爆発温度と圧力の関係,誘導期間と温度の関係より,見かけの活性化エネルギを求めた.その結果,空気系に関しては,1-ブテンの組成5~20vol%の場合,活性化エネルギの差により高温領域と低温領域に区別され,各温度領域では反応機構が異なると推定される.いっぽう酸素系に関しては,1-ブテンの継成が40~60vol%の場合,3つの温度領域に区別され,中間領域と低温領域間に,上述の等組成爆発限界曲線が温度に依存しない領域があらわれることを見出した.
大気圧空気中で不燃性であるポリ四ふっ化エチレンの発火温度を,高圧の酸素,空気,ヘリウムー酸素(酸素20%)混合ガス中で,定温法(6kg/cm2Gまで)と昇温法(120kg/cm2Gまで)とにより測定した. この結果,定温法による最低発火温度と,昇温法による発火温度がほぼ等しいこと,圧力の増加による発火温度の低下はわずかであること,発火温度は酸素分圧で定まることなどが明らかとなった.また,昇温法に用いたミクロ形高圧示差熱分析装置は,120kg/cm2Gまでの高圧酸素または高圧空気中で600℃までの発火温度を数mg~数10mgの試料で再現性よく,かつ簡便に求められることがわかった.
発火温度は安全工学上重要な数値であるが,可燃性物質全般についてはデータがまだ不備であり,現状では適切な予測方法がないので,今後も実測に頼らざるをえないと考えられる.著者は発火温度データを整備し,さらにはその推算法を探求するため,基礎的物質について一連の実測を行なっている.今回からはおもに芳香族化合物の測定結果を報告する.
現場技術者向けの解説であって前半では公害の対象とされる振動および騒膏の計測法を紹介している.振動計は主に2種類の原理に基づくものであって,第一の方法はピックアップを振動体の上にのせて加速度を測る方法であり,第二の方法は外部の固定位置からピックアップを振動体にあてて測る方法である.公害振動はおもに建築構造材や地盤を伝わってくるものなので前者の方法が使われる.騒音では騒音計の指度について簡単に触れている.後半はコンサルティング業務を通じて得た公害紛争解決例をとりあげ,騒音レベルを実際に減少せしめる技術について報告しており,現実の対策に必要な多くの問題点,注意点を指摘している.
ロスアンゼルス地域における光化学スモッグは,従来から自動車と工場の排ガスが,逆転層で上空を蔽われた混合層内に蓄積して,光化学反応を起こしオキシダントなどを生成するものと信ぜられていた. ロスアンぜルス地域にある30箇所のオキンダント測定場所の最近のデータおよびこの地域の夏の卓越風の流線を基礎にして解析した結果,従来の仮説では説明し得なかった遠隔のサンバナディノ郡,リパサイド郡のオキシダント汚染を含めて,すべての現象が,(1)サンタモニカ,(2)ロスアンゼルス国際空港,(3)シールビーチ,および(4)インペリアルの4箇所の航空無線ポイントの上空の逆転層内を通過する多数の航空機の排ガスが海風により風下に流されると考えるとき,十分に説明し得ることが明らかになった.