安全工学
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16 巻, 1 号
安全工学_1977_1
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
総説
  • 北川 徹三
    1977 年16 巻1 号 p. 1-12
    発行日: 1977/02/15
    公開日: 2018/05/31
    ジャーナル フリー

    硫黄を含有する燃料の燃焼排ガス中には,一般に硫黄酸化物(SOx)が含まれているが,従来,人の健康に対するSOxの有害性の本質については,不明の点が多かったため,便宜上,ガス状で,しかも測定の容易な亜硫酸ガス(SO2)が,大気汚染の指標物質とて選ばれた.大気中に放出されたSO2は,空気中で酸化されて硫酸(H2SO4)を生成するが,この場合は,希硫酸にしかならないので,視程障害は起きるが,呼吸器疾患の原困となるかは疑わしい.一般に,濃硫酸は希硫酸とちがい,強酸性のための蛋白質の凝固と脱水作用による原形質の壊死を来す、含硫黄燃料を用いるボイラー等の燃焼炉,ディーゼル自動箪のエンジン等から,直接排出された濃硫酸を含む含硫酸粒子は,大気中に浮遊して有害な粒子状物質となる、呼吸器疾患の原因となる真の有害物質は,これらの濃硫酸粒子であって,大気中のガス状のSO2またはNO2は,含硫酸粒子による大気汚染の程度を表示する指標物質と考えるべきものであろう.従来の疫学的調査は,環境の汚染程度と疾患の発生率との間の相関性の有無を明らかにするに止まるもので,相関性の存在は,直ちに困果関係の成立を意味するものではない.因果関係は,環境汚染問題の発生経過である有害物質の生成,排出,拡散,摂取及び影響の5過程の機構を理学,工学,医学,生物学等の領域から総合的に判断することによって初めて明らかにされるものである.

報文
  • 伊藤郁男,米原紀吉
    1977 年16 巻1 号 p. 13-18
    発行日: 1977/02/15
    公開日: 2018/05/31
    ジャーナル フリー

    湾や内海での油流出事故に備えて回収船を常設する際の最適経済規模について論じた.事故の発生時刻や位置,事故の大きさ,その時の気象条件等はある確率分布に従う確率変数である.いま油が沿岸に漂着したときから漁業補償問題が発生するとしたとき,漂着までの時間内にどれだけの油量が回収できるかが重要な問題となる.そこで多くのシミュレーションを繰り返して漂着時聞を求め,それを用いて漁業補償と船団の維持費との兼合いから回収船群の最適フリートサイズをD.P.法によって計算した

技術ノート
資料
  • 田中 隆二
    1977 年16 巻1 号 p. 23-29
    発行日: 1977/02/15
    公開日: 2018/05/31
    ジャーナル フリー

    危険場所の分類は,防爆電気機器及び防爆電気工事の選定と方法を適切に行い,プラント全体としての防爆性を均衡させるためのものである.危険場所は一般に0種場所,1種場所及び2種場所に分類されるがそれらの定義と基本的考え方を述べ,例示を挙げて説明した.また,危険場所の判定の手順について,実際に則して詳しく説明するとともに,危険場所の範囲の決定はあくまで個々のプラントの条件を十分に考慮すべきことを強調しながら,参考としていくつかの代表例について図示した.

  • 清水久二,上原陽一
    1977 年16 巻1 号 p. 30-35
    発行日: 1977/02/15
    公開日: 2018/05/31
    ジャーナル フリー

    フランス石油化学工業のための技術棊準のうち,今回は,建設規則の前半を抄訳し紹介する.本技術基準は1966年1月のリオン近郊フェザンの大爆発事故の後に作成されたが,この事故の直接原因は例年にない寒波の襲来のあった早朝,LPG球形タンクのサンプル採取管が凍結して閉まらなくなったことにある.従って技術基準の中には寒波による弁類の凍結に対して特別の考慮が払われていて興味深い,またタンクの水張り試験も扱われており,わが国でも少なからず関心のあるところであろう.なお第29条~第31条は防油堤関係であり,本誌15巻3号に既に紹介ずみである.

  • 大橋 正次郎
    1977 年16 巻1 号 p. 36-43
    発行日: 1977/02/15
    公開日: 2018/05/31
    ジャーナル フリー

    東京電力病院の外科では過去20数年間に電撃傷の入院患者が348名あったので,その間の経験と,電撃傷の動物実除から得られた資料および文献をもとに,電撃傷による生命の危険性・後遺症というものを,どのように理解し,どのように治療しているかなどを解説するが,とくに生命の危険性について述べる.なお,最近は雷による感電の資料も集め動物実験を行っているので,それらについても触れる.感電死亡の大多数は.心停止とくに心室細動による即死と考えられる.即死でない,いわゆる遷延死の患者は少ないが,その死因は,急性腎不全・敗血症を主とする感染症・急性十二指腸潰瘍を主とする消化器合併症・いわゆるショックなどが挙げられる.後遺症としては,四肢の感電による切断・変形から生ずる四肢,とくに手の機能障害が最も多く,その他の後遺症は少ない.

  • 梅崎 芳美
    1977 年16 巻1 号 p. 44-51
    発行日: 1977/02/15
    公開日: 2018/05/31
    ジャーナル フリー

    排水や環境水に含まれている微量重金属の定量法の現状と動向を述べた.この種の分析は環境庁告示の方法によって行われるが,その基盤をなすものはJIS工場排水試験方法である.たまたま,このJISは目下改正作業が進行中であり,水銀,ひ素を始めいくつかの項目に変更が予定されているので,その周辺をとくに重点的に取上げた.そのほか,分析操作上の問題点,あるいは話題となっている新しい分析技術についても簡単な紹介を行った.

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