ボイラーは産業革命の推進役となり,各種技術の先導役となりながら輝かしい発展の歴史を展開してきた. 一方,蒸気圧力の増加と共に事故が頻発し,技術史上まれにみるほどに多い犠牲者を出した.事故の頻度と規模は圧力と単純な関係にはなく,安全技術面からきわめて参考になる内容を持っている.この報告は19世紀以来のボイラー披術の歩みを例として,開発,拡大,成熟などの技術の諸局面およびその時代背景と安全性との関係を求め,ついでに設計の観点から化学,石油関係プラントについて安全技術の今日的課題に及んだ.
本論文は,火災の模型実験に広く用いられてきた,クリブ燃焼に関する相似則について述べたものである.先に,著者ら,液面燃焼に関する相似則について報告したが,本報は,クリブ燃焼と液面燃焼とは根本的に性質を異にする燃焼形態であることを明らかにした.両者の燃焼特性が最も大きく異なる点は,液面燃焼では,風の有無とほぼ無関係に,燃焼速度が一定しているのに対し,クリブ燃焼では,外気の供給量が大きく燃焼速度を左右する点である.物理法則の確認による方法3)により,誘導された相似則は,他の研究者により発表された実験結果を,再整理再解釈することで,その妥当性を示すと同時に,相似則が予測する新たな内容は,独自に実験を行って検証した.
直径5mの整流板付軸流送風機の前に置いた1m角の容器に、n-ペンタン,n-ヘキサン,n-ヘプタンエチルエーテル,メタノールおよびアセトンをそれぞれ別々に入れ,1~8m/sの風を吹かせ,その蒸発性状を調べた. 液温および蒸発速度は時間とともに降下するが,徐々に一定値に近づく. 最低液温は風速が大きいほど低い. 蒸発速度を山本の式を用いて整理したところ,ほぼ一つの式でまとめることができた.
ω=0.033(P/Pa)ρoVxy(v/Vx)0.2
本論文は,電撃時の生体内電位・電流密度分布を種々の電撃部位について解析したものである,肺,心臓,血管,筋組織の異なった抵抗率からなる2次元トルソモデルをつくり,解析には有限要素法を適用した.心細動発生の要因である心臓の電流密度は,左右肋間の電撃部位が最大で,左右上肢が最小となる.また,電聲電流と心臓の電流密度との関係は,心臓と電撃部位の距離,心臓を取り囲む肺領域の大きさ及び体内を流れる電流の方向と電撃時の肺の状態(呼吸)を考慮して論じる必要がある.
さる昭和48年に続発した石油コンビナートの事故を契機に,化学工学協会内に学界,産業界のシステム工学研究者を中心に研究会として発足し,その後学術振興会で継続研究された労働省のセーフティ・アセスメント指針の研究を報告する.本報告は研究するにあたり,なんらかの具体的化学プロセスを用い,「指針」にそって安全評価の作業を行って問題点を抽出する立場がら,硫酸製造プロセスを事例にした研究報告である.
液化フロピレン・タンクローリの爆発事故の原因と経過について解析を行った.爆発は,第一次爆発と第二次爆発とに分れ,これらが連鎖的に起きたものである.第一次爆発は,タンク破片の飛散状況及び計算結果により,タンク外殻の亀裂が契機となって発生した液化プロピレンの常温における蒸気爆発であることを推定した.また第二次爆発は,空気とプロピレンとの混合ガス爆発であって,被害範囲の計算結衆は,実際の状況と合致した.
ガス火炎の立ち消えを検知する装置に用いられる熱電対素子が,何らかの原因で使用中に焼損した.焼損の発生原因を検討する目的で,フィールドから回収した熱電対の焼損個所を観察した.この結果,推察される発生原因として5種類に分類できた.