安全工学
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21 巻, 4 号
安全工学_1982_4
選択された号の論文の12件中1~12を表示しています
安全への提言
総説
  • 森 宜制
    1982 年 21 巻 4 号 p. 194-201
    発行日: 1982/08/15
    公開日: 2018/02/28
    ジャーナル フリー

    最近においてもしばしば発生している強風による足場等の倒壊事故を防止するため,これまで規準らしもきのが全くなく施工業者の判断に任せられていた風荷量の計算に関し基準的な方法を示し,さらに強風対策の決め手である壁つなぎにっいてその作用力を求めるための実験式を提案し,また壁つなぎ用アンカーの機能が十分に発揮されるための使用条件を提示した.これまでデータ不足のため現宰の対応に苦慮されていた方々に対し多少でもお役に立てることを期待している.

報文
  • 田中信義,森本浩太郎,阿部亨,出野栄一郎
    1982 年 21 巻 4 号 p. 202-209
    発行日: 1982/08/15
    公開日: 2018/02/28
    ジャーナル フリー

    常温から120℃までの雰囲気温度における炭じんの爆発下限濃度をHartmannの装置で実測した, その結果,雰囲気温度の上昇にともなって下限濃度は漸減した,また,常温では着火しない炭じんまで爆発 した. ついで,野村・田中(北大)による粉じんの下限濃度理論計算方法を慕本に,石浜(東北大)の実測値を手がかりにして常温での炭じんの下限濃度を計算後,商温雰囲気での下限濃度についても計算した、 その結果,各種の実測値に近似した値を得ることができた.

  • 大河内正一,佐々木荘吉
    1982 年 21 巻 4 号 p. 210-214
    発行日: 1982/08/15
    公開日: 2018/02/28
    ジャーナル フリー

    自然環境水系中で極めて難溶であり,かっ大変安定であると考えられている硫化水銀について共存イオンによる影響を検討した。その結果,Agにより硫化水銀は直ちに可溶化され,金属水銀が気相へ揮散された。 そして可溶化された水銀はその濃度が時間とともに減少した.この現象は次のように説明することができると 考えられる。 硫化水銀懸濁水溶液にAgを添加することにより硫化水銀はHg2+として溶出される。 2AgHgS→Ag2S十Hg2+

    Ag(Ag/Ag,E0=0.799V)は酸化還元電位が高いことからHgSあるいは生成されたAg2Sが解離した S2-(S/S2-,E0=-0.447V)により還元されて金属銀Agを生成する.

    2Ag+S2-→2Ag十S

    生成されたAgは単独よりもS2-との共存で非常に還元力(Ag2S/2Ag+S2-,E0=-0.66V)を増すことか ら溶出されたHg2+は還元されてHgとして気相へ揮散される.さらにAgはHgSとも直接反応してHg を生成し,揮散する.そのため,金属水銀が揮散され,溶出された水銀の濃度も減少する。Ag+以外の他の共存イオンについては,酸化還元電位の高いFe3+により硫化水銀の可溶化が観察された.

技術ノート
  • 山口隆章,小西誠一, 山本 雄三
    1982 年 21 巻 4 号 p. 215-217
    発行日: 1982/08/15
    公開日: 2018/02/28
    ジャーナル フリー

    大規模石油火災からの放射熱の推定法に関する湯本らの推算について二,三の考察を試みた. 彼らは燃焼槽の直径が大きくなったときの放射熱の推算に,放射発散度を実測値から逆葬し低減率を求めて計算する方法を示したが,このタうな方法を燃焼槽がいちじるしく大きいところ玄で適用するには無理があり,御殿場の実験に基づいた新しい解析法が望まれる. また,風の影響については,湯本らは風のないときに炎を単純化した考えを風のあるときの六規模な炎に適用したため,実際よりいちじるしく過大な推算となっていると思われること,防油堤火災について デル化として適当であると思われることなどの指摘を行った.

資料
災害事例分析
  • 高橋 太
    1982 年 21 巻 4 号 p. 226-231
    発行日: 1982/08/15
    公開日: 2018/02/28
    ジャーナル フリー

    ガスの地中拡散による爆尭火災の際,直前まで臭がしない場合が多く間題となっている.これはガスの付臭剤と燃料ガスの,土壌との相互作用の大きさが異なるためと考えられる.本報告では,プロパンガスとその付臭剤の土壌吸箔能の違いを,事例および実験結果を基に一考察を試みたので報告する.実験結果によると関東ローム層の付臭剤に対する吸着能はかなり大きく婁土中の含水率が低くなると付臭剤の吸着量が多くなることが判明した.また付臭剤の違いによる吸藩能の違いも大きいことが明らかとなった.したがって今後は土壌透過性の大きい付臭剤の開発を進めるとともにプロパンガスの配管は土中埋設はできるだけ避け,地上配管とする必要がある.またガスの滞留しやすい床下ピットなどを構築する場合は,換気装置を設置する一方,機器によるガス漏れの早期検出等の対策を講ずる必要があるものと考える.

  • フォールト・ツリー技法
    康 宗權
    1982 年 21 巻 4 号 p. 232-235
    発行日: 1982/08/15
    公開日: 2018/02/28
    ジャーナル フリー
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