装置化・自動化技術の進歩とともに,システムの規模は次第に大型化の傾向を強めている.こうした自動化システムでも人間の関与なしには運転とその管理は不可能である.運転と管理の安全に関わる従業員のwoτk Ioadの大小は,それが人間の高次の情報処理機能を有効に作用させられるかどうかの分岐点 となる, over loadでは情報処理の混乱を招ぎ,under loadでは単調状態となって,いずれの場合にも見逃し ・誤判断・誤操作に直結する可能性が著しく高くなる,そこで・vedoadとunder I・adの場合における間題点と,現場に感用可能なwork loadの測定法を取りあげ,ヒューマン・エラー防止に新しい方法 論を提起した.
新しく改良したMkⅢE弾動臼砲を用いて有機酸化物の危険性を評価した.その結果,新たに多くの有機過酸化物の弾動臼砲値が得られた.また,弾動臼砲MkⅢEの性質として, i)弱い爆発物の場合,雷管の挿入が十分でないと振れ幅が小さくなる, ii)ある程度以上の試料量になると振れ幅は一定以上には上がらなくなる, iii)試料容羅中の空隙が少ないと爆発威力は下がる, iv)計算による分解熱との相関はあまりよくない,などのことがわかった.
二次衝撃波の圧力が分離して観測されるような条件で,フィルムデトネーションを伝播させ,圧力測定を行なった.その際,現象と圧力波との同定を確実にするために,段違いスリットによる流しシュリーレン写真による観測も同時に行なった・ 二次衝撃波は燃焼領域中を伝播する間は若干強化され,燃焼波面付近で最高圧を示す.その後減衰し,先頭衝撃波程度の圧力となって,先頭衝撃波と干渉する.二次衝撃波のこのような強化減衰過程は,管断面上下方向でも繰り返される. また,二次衝撃波は通常の場合でも,先頭衝撃波の2~3倍程度の圧力を示すことがあり,特別な場合には6倍以上の圧力にもなりうる,ごのような特別に高い圧力を示す現象は,燃焼波面を同伴する二次衝 撃波であろうと推察される.
吸光光度法を応用した単光路色度計(波長410nm,フルスケール500ppm)を試作し,し尿処理施設からの二次処理水色度の測定を行なった,その結果,色度計の前処理にSFフィルター(圧縮空気で1 時間ごとに30秒問逆洗)を用い,セルヘの流量を100ml/minとし,スパン調整を!4日に1回行なうことにより,処理水色度が変動しても,色度計の測定値は吸光光度法による測定値に対して雌=5%の偏差で長期問(約2箇月間)処理水色度を測定できることがわかった.
昭和58年5月26日に発生した日本海中部地震による各種危険物施設の被害状況について紹介したものである、事例中,特に大災害に結びつく可能性のある石油タンク本体の破損事例については,筆者らが行なった原因と発生機構の解明に関する研究の一部を取り込んで説明した.不ロッシング現象の発生に起因する被害(大型タンク)と基礎に係わる被害(小型タンク)がこの地震による特徴といえる.
昭和56年10月13日,横浜市内にある米軍小柴貯油所の「JP-4」タソク火災の消防活動中の輻射熱の計測結果と,過去のタンク火災実験データーから,山口らが行なった輻射発散度の低減率(箆)による解析法を用いて,タンク直径(P)に対する低減率の近似式を n=5.09D-0.84と求めてみた. なお,出火原因については,確定するにはいたらなかったが,出火タンク排気系統から放出された可燃性ガスが,溶接機などの機器の火花で引火し,タンクが爆発炎上した可能性があると推定した.