災害の規模を横軸,発生頻度を縦軸にとった両対数線図上に日本の民間航空,海難,炭鉱,火災等の技術原災害,並びに日本の風水害,地震,世界の火山災害を図示し,従来の単純な統計量だけでは得られぬ有用な知見が得られることを示した.日本の炭鉱の災害特性は戦前に比べて戦後は格段によくなったものの現状はまだ不十分で,小規模災害の頻発は防止できたが巨大災害の頻度は戦後あまりよくなっていないことが認められる。各種災害にっき岡様の考察をし,技術原災害の危険度の社会的受忍限界の一測定法を 提出した.
15種の木粉類につき,初めに常圧空気中におけるTG-DTAを測定し,材種による違いがどの程度現れるかをみた後,断熱型の昇温過程記録装置を用いて常圧乾燥空気中かつ断熱条件下における,樹木中の各部位の発火性の差異や木粉に色々な爽雑物が混入した場合の発火性の変化について数種の実験的知見を収集した.次いで,堆積物の熱発火限界温度を求めるために従来筆者等が提案してきた手法を,これらの木粉類に適用したところ,実測値にほぼ一致する値が得られた。本手法を用いると,従来の諸法によるよりもはるかに簡単に堆積物の熱発火限界温度を求めることができる.
懸濁重合反応中に撹絆が停止すると反応が暴走し,容器の密閉性が高い場合には,容器内は高温・高圧になり,設計圧力より過大な圧力等によって容器の一部が破壊され,準定常的に保たれた相平衡が破綻すると蒸気爆発を生じる可能性がある.この重合暴走から生じる相平衡破綻型蒸気爆発現象の特性を実験により検討した.初めに懸濁重合反応中の撹搾停止に伴う重合暴走に及ぼす諸因子を検討し,重合暴走を生じる条件を求めた.次に同条件下で重合反応を暴走させ,高温・高圧となったところで容器に開口部を設け,生じる現象と水による蒸気爆発現象とを比較した.その結果,重合温度・開始剤濃度・重合率・分散媒粘度・撹抑速度に重合暴走を生じるための範囲を得た.また撹拝惇止による重合暴走から蒸気爆発現象が生じるが,その大きさは水に比べると小さいことを示した.
最近の自然災害で,崩壊,地すべり,土石流などの土砂災害による死者・行方不明者が増えている.ここでは,内容別に最近の土砂災害の実態を述べ,従来の土砂災害危険箇所の見直しの必要性を強調した.また,危険箇所に住宅団地をつくるなどの傾向が,土砂災害による人的被害の増加を招いていることを指 摘した.
地中に埋設した配管が腐食等の原因によって破損し,可燃性ガス・危険物等が地中に漏えい・拡散した場合,これを効果的に検出するための各検査方法の紹介,またこのために使用する各検知機器の機能・特徴の紹介,及び今後の課題について述べた.
塗料は種々のものに塗られ,色々な役割を果たしている,使用過程で劣化し,長期間のうちには機能を果たせなくなる.そのため,不安全な状態となることもある,塗膜の劣化として耐候性,耐食性を取り上げ,その発生機構について者気象因子の効果を示した,さらに,その劣化経過の評価はF天然試験」が理想的であるが,促進試験で行われている,その促進試験における評価法について述べた.
著者はかねてから,可燃性液体を取り扱う上での下部引火点と上部引火点の重要性を認識した結果,多くの物質についてこの数値の実測による検討を重ねてきた.本稿ではその成果を,蒸気の爆発危険性状が一べつして理解できるように,蒸気圧線に基づく引火温度と爆発限界の関係線図という形態で,各物質について順次紹介することとした.