安全工学
Online ISSN : 2424-0656
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27 巻, 2 号
安全工学_1988_2
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
安全への提言
総説
  • 指宿 尭嗣
    1988 年27 巻2 号 p. 64-69
    発行日: 1988/04/15
    公開日: 2017/10/31
    ジャーナル フリー

    成層圏オゾン層の枯渇問題に関連して,昨年,クロロフルオロカーボン(フロン)の生産量・消費量の国際的な規制(モントリオール議定書)が合意されたが,その日常生活,産業活動に与える影響は決して小さいものとはいえない.ここでは,①成層圏での化学反応とオゾン層の形成,②フロンが対流圏では非常に安定で放出された大部分が成層圏に移入していくことにより,成層圏オゾン濃度がなぜ減少すると考えられるのか,③南極のオゾンホール現象は地球的規模でのオゾン濃度減少の前兆なのか,④地球の温暖化に対するフロンの寄与,などについて現在までの研究状況を紹介した.また,フロン規制に対応して今後,必要となるフロンの回収,再利用技術やフロン代替物質の開発動向について述べた.

報文
技術ノート
  • 大谷英雄・堀口貞茲・浦野洋吉・徳橋和明・岩阪雅二・近藤重雄
    1988 年27 巻2 号 p. 96-98
    発行日: 1988/04/15
    公開日: 2017/10/31
    ジャーナル フリー

    内径100mm,高さ100mmの円筒型容器を用いてホスフィンの爆発限界を測定した.点火にはニクロ ム線に直流電流を流して溶断する方法を使用した. 酸素濃度を約21.5vol%に固定してホスフィン濃度を大きくすると,1.61vo1%から圧力が発生するようになった.約1.71vol%までは発生圧力は徐々に上昇し,その後急激に上昇,約1.9vol%を超えると再び濃度による圧力の変化は少なくなった。発生圧力の小さいところでは容器内の混合気の一部しか反応していない、ただし,1.61vo1%以下でもニクロム線近傍では反応が起こったものと考えられるが,圧力上昇は観察されなかったことから,1.61vol%以上ではある程度火炎が伝播し・たものと考えられる。窒素濃度を変化させた実験などから,空気中の爆発下限界は1.6vol%である.

資料
  • 梶 秀樹, 岩城 和宏
    1988 年27 巻2 号 p. 99-106
    発行日: 1988/04/15
    公開日: 2017/10/31
    ジャーナル フリー

    昨年11月15日(日),私共の研究室で考案した新しい防災訓練法を,墨田区東向島二丁目町会,向島消防署,墨田区役所等関係機関の協力を得て実施することができた。「災害体験ゲーム」と名付けたこの訓練法は,大地震により想定されるさまざまな被害を,パネルの絵や発煙筒を使って,合図とともに一斉に町のなかに仕掛け,訓練参加者に,消火・救護・避難などの臨機応変の対応を,いくつかのチームごとの対抗戦により,ゲーム的感覚で行ってもらおうというものである, 当日は,小雨がぱらつくあいにくの天気であったが,例年の2倍近い250名強の参加があり,心配された事故もなく,初の試みとしては大成功を収めた.ここでは,発想の経緯とねらい,開発上の工夫と準備,実施後の効果等について述べて,諸氏の参考に供したい.

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