安全工学
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29 巻, 3 号
安全工学_1990_3
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安全への提言
総説
  • 技術革新の中の安全とヒ乱一マンファクター
    飯山 雄次
    1990 年 29 巻 3 号 p. 154-161
    発行日: 1990/06/15
    公開日: 2017/10/03
    ジャーナル フリー

    近年の技術の革新により,大システムも身近な機械類も変容が著しい,これに伴い,人問の役割と作業の内容も変化している.これらにより,危険へのプロセスの変化も生じる。このなかでのヒューマンファクターを,システム計画段階・検査・保全などの各レベルでとらえ,計画段階での人と機械の機能のさせ方の重要性,検査・保全など非リアルタイムの作業でのヒューマンエラー効果の重要性などとその対策などを述べ,安全工学と人間工学の接点と,共有する関心事を探る.

報文
  • 榎本 兵治, 盧 鑑章, 駒井 武, 石浜 渉
    1990 年 29 巻 3 号 p. 162-167
    発行日: 1990/06/15
    公開日: 2017/10/03
    ジャーナル フリー

    定電圧・定電流放電発生装置を着火源としたときの炭じん雲の着火現象について,放電電極問での着火現象による発光を赤外域の光電子増倍管により観測し,その結果を基に着火現象について考察し,以 下のように推論した. 放電開始により電極問の気体と粒子の温度は上昇を開始し,その途中で燃焼・発熱が開始する,そして火炎核が形成され,固定炭素を主体とした燃焼が続く,着火・爆発に至る場合は,火炎核からの熱を ・受け,その近傍の粒子が燃焼を開始し,火炎が伝搬する. 放電開始から火炎核が形成され,火炎の伝搬が開始するまでの時間(着火遅れ時問)は数十msであ った.

  • 黄東榮・吉沢二千六・田村昌三・吉田忠雄
    1990 年 29 巻 3 号 p. 168-174
    発行日: 1990/06/15
    公開日: 2017/10/03
    ジャーナル フリー

    減圧DSC測定により,多くのエネルギー物質の相変化熱を安全,迅速に高い精度で直接測定することができた.この相変化熱は気相生成熱から凝縮系生成熱の推定に用いることができ,凝縮系のエネルギー物質の熱化学計算によるエネルギー危険性評価に有用である.求めた各エネルギー物質の相変化熱 (kca1/mo1)を蒸発熱(△Hv),昇華熱(△Hs)の順でそれぞれ以下に示す。TNT,19。3,24.9=TNA(2, 4,6-Trinitroauiline),22.9,29,8;DATB(1,3-Diamino-2,4,6-trinitrobenzene),26.5,35,DATB(1, 3,5-Triamino-2,4,6-trinitrobenzene),一)43,6;PETN,一36.4;Tetryl,25、9,31,8;AN(Ammonium nitrate),42.9,44.4;Picric acid,21.0,25.4;TNMX(2,4,6-Trinitro一m一xylene),2LO,29.3;C1一TNB (2,4,6-Trinitrochlorobenzene),20.4,24.8;TNR(Styphnicacid),22・2,28.7;o-NPHZ(2-Nitrophe-nylhydrazine),23、8,29,8.

  • 上田和彦・上原陽一
    1990 年 29 巻 3 号 p. 175-181
    発行日: 1990/06/15
    公開日: 2017/10/03
    ジャーナル フリー

    化学工場の火災・爆発事故事例415件を収集し,事故に関連する項目で整理して,デー一タベースを作成した,また,これら項目の各因子間の類似比を相関度として求めた. 事故の直接原因を推定するため,両者を含むエキスパートシステムを構築し,「作業状態」,「装置・機械」,「着火源」,「着火物」,「事故結果」などの項目についての質問に順次答えることによって,「直接原因」を推論結果として利用者に提示することができた. このシステムを既知の事故事例に適用した場合,推論結果として,およそ90%の,そして未知の事故 に対』しておよそ70%の正答率を得た.

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