安全工学
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31 巻, 4 号
安全工学_1992_4
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巻頭言
総説
  • 坂本 雄吉
    1992 年 31 巻 4 号 p. 220-227
    発行日: 1992/08/15
    公開日: 2017/08/31
    ジャーナル フリー

    構造物の正しい設計には気象の影響を正しく評価することがきわめて重要である場合が多い.しかし気象に関するデータの素材がそろっていても、それを直接に使用することができない場合も多い.この総説では最近各工学分野で採用されることが多くなっている,信頼性または確率論に基づいての設計法について原理を述べ,その特徴について触れるとともに,この設計法に必要とされる気象データの取扱いを通して,気象と工学との接点は気象分野の知識と対象工学分野および荷重を発生させる現象の知識の融合にあることを強調している.

報文
  • 今泉 博之・井清 武弘・匂坂 正幸
    1992 年 31 巻 4 号 p. 228-239
    発行日: 1992/08/15
    公開日: 2017/08/31
    ジャーナル フリー

    人間はおもに視覚情報や聴覚情報を用いて周りの状況を把握し,判断を加え外界に働きかける.地下空間内での作業は,地上とは取り巻く環境条件が大きく異なり,音情報は作業者が正確で安全に作業を行うために必要である.地下空間内での音の伝搬はその伝搬過程で地上と異なる諸要因の影響を受け,伝搬形態に差異が生じることが想像される,音情報の正確な伝達には作業環境の音響伝搬特性を知ることは重要である。そこで,通気のある坑道内で音響伝搬特性を計測する実験と被験者による音声情報の聴取試験を行った.その結果,音の伝搬方向と通気方向の相対的関係で伝搬形態が大きく異なり,風下方向で減衰量が大きく音声情報の聴取率も急速に低下した、また,坑道内の音の伝搬に音線モデルを適用し,音響エネルギーの観点から上記の実験結果を裏付けた.

  • 新しい構造材料の座屈強度の研究(3)
    吉川 幸雄
    1992 年 31 巻 4 号 p. 240-248
    発行日: 1992/08/15
    公開日: 2017/08/31
    ジャーナル フリー

    応力・ひずみ関係が非線形弾性特性をもつ材料からなる連続体柱が,軸方向一定圧縮荷重を受けるときの動的安定問題における転移不安定現象の存在の有無を調べた,解析にあたっては,連続体についての非線形弾性の曲げの問題から考察し,柱の座屈平衡方程式と境界条件を誘導した.そして,これを非線形偏微分方程式の境界値問題として差分法によって数値的に解いたところ,転移不安定性を示す数値 解の存在が確認された.

技術ノート
  • 津田 健, 北条 英光
    1992 年 31 巻 4 号 p. 249-252
    発行日: 1992/08/15
    公開日: 2017/08/31
    ジャーナル フリー

    金網型フレームアレスターを用いて,圧力損失および消炎性能に及ぽす目詰まりの影響について検討 した. その結果,圧力損失は目詰まり部の面積に比例して増加し,非目詰まり部の断面積の減少を考慮することにより,目詰まりのある金網にも目詰まりのない場合と同様の実験式が適用できることを示した。 また,アレスターヘの火炎突入速度のうち,消炎可能な最大速度で消炎性能を評価すると,その性能は目詰まり部の面積の増加とともに減少し,減少の度合いは目詰まりパターンに依存することを示した.これら圧力損失と消炎性能両者の目詰まり率に対する変化は,アレスター内での火炎伝播速度の増加に起因することを明らかにした.

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