安全における人間と機械の役割配分は,特に大システムの安全を考えるうえで,きわめて重要な部分である.このためには,人問と機械のそれぞれのすぐれた能力と限界をより深く知り,また,危険(破局)へと向かうプロセスを直視して,観念的・画一的でない入念な「役割配分の設計」を考える必要が ある. 本稿では,筆者らのこれまでの研究をもとに,この課題に近づくための提言を中心に,最善の役割配分の構築へ向けての戦略的視点を述べる.
プロセス計装の中で制御装置はコンピュータ技術を活用した分散制御装置(DCS)としてディジタル化が終了している。フィールド計装はスマート発信器の出現からディジタル化が発展し,一つの通信線で複数の計器が接続されるフィールドバスヘと進展しようとしている、現在フィールドバスの国際規格制定に向けて各国で努力しているが,メーカ主導形の実用化システムが先行して完成されようとしている.本稿はフィールドバスとすることの意味と,それがプラント運転の安全保持にどのように関係することなのかの理解のための資料である.
半導体産業のクリーニング工程で使用されている三フッ化塩素(CIF3)と各種可燃性ガス混合気の燃焼限界を実験的に検討した.可燃性ガスとしてはオルトケイ酸テトラエチル(TEOS=Si(OC2H5)4), アンモニア(NH3),水素(H2)およびメタン(CH4)を取り上げた.おのおののガスは希釈容器で窒素(N2)により希釈して使用した.TEOSとNH3の場合はCIF3を導入すると同時に自然発火すること がわかった、また,H2とCH4はCIF3と混合し,電気火花で点火した.それぞれの混合気に対して自然発火あるいは点火により燃焼する濃度範囲が明らかになった.また,CIF3と各可燃性ガスの反応機構 についても検討した,
ブレーキ液の性能低下の主因ほ水分の吸収であり,含水率は比誘電率を測定することによって算出で きる.そこで,平行板電極とLCRメータを用い・ブレーキ液に蒸留水を加えて水分管理に関する実験を行った.その結果,平行板電極によづてブレーキ液の水分管理を効果的に行えることが確かめられたが,平行板電極の電極間に挿入する絶縁物および縁端容量の影響を補正する必要がある.
海外に工場や商業施設を建設する企業は,その施設や設備の安全性についてあらかじめ検討しておく 必要がある. 本稿では,すでに多くの企業が進出し,今後も増加が予定される国「タイ」を取り上げ,建築主や経営者が「施設の設計」段階から知っておくべき,「火災・爆発・労働災害」の三つのリスクに関する安全防災法令・規則の種類と概要,その運用実態について紹介する.
1993年1月からECの市場が統合され,人や物が国境を自由に通過できるようになった.市場統合の影響は単に欧州諸国内だけではなく,全世界的に市場を開放したことになる.したがってこの仕組みは将来世界の共通ルールとなる可能性があり,そのなかで安全に関する国際基準も例外ではない.米国の製造物責任訴訟はもとより欧州の製造物安全の考え方を把握し,調査研究して対応することがいまやわが国の課題といえよう.そこで本稿では,EC指令を中心に欧州における消費者保護対策と物(製造物)の安全規制の統一強化に関する資料の一例を紹介した.