安全工学
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33 巻, 4 号
安全工学_1994_4
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巻頭言
総説
  • イタリアの景観計画にその手法を学ぶ
    宗田 好史
    1994 年 33 巻 4 号 p. 206-212
    発行日: 1994/08/15
    公開日: 2017/06/30
    ジャーナル フリー

    自然環境保全のための広域の土地利用計画制度が各国で検討されている.イタリアは歴史文化環境保存の点から,いち速く都市・集落とその周辺の自然景観保存に取り組んだ国である.景観を文化財同様に国民共有財産として捉え,保存のための土地利用の法的規制を確立した。特に近年,ヨーロッパ共同体農業政策が環境保全型農業を打ち出したため,農林地の自然環境を保存復元する上で多様な農業形態を利用する手法が付け加えられた.都市と農山村,市街地と農林地両方に渡る土地利用計画が制度として確立し,地域環境管理の有効な手法になっている.この意味から環境管理に物的なイメージを付与する景観計画は地域・都市計画分野の新しい課題として注目されている.

報文
  • 楊 宗霄, 鈴木 和彦, 島田 行恭, 佐山 隼敏
    1994 年 33 巻 4 号 p. 213-222
    発行日: 1994/08/15
    公開日: 2017/06/30
    ジャーナル フリー

    本論文では,フォールトツリーを用いて,診断センサ誤報がある場合のプロセス異常を診断するエキスパートシステムを提案する.対象プロセスのフォールトツリーおよびミニマルカットセットの情報を基に,プロセス異常伝播のモデルを決定する.このモデルより,異常パターン表の形式で表現し,異常診断のための知識べ一スに格納する.推論エンジンでは,運転データと知識べ一ス内の異常値のパターンマッチングにより,異常診断を行い,診断センサ誤報とプロセス異常の原因を推定する.診断センサ誤報を含む複数の異常原因の候補にっいて,診断センサとミニマルカットセットの確率データを用いて,異常原因の評価確率を求め,検査順序を決定する. 本研究で開発した異常診断エキスパートシステムを発熱反応プロセスに適用し,診断例を示すとともに,本異常診断システムの有用性を明らかにする.

資料
災害事例分析
  • 小林 英男
    1994 年 33 巻 4 号 p. 242-249
    発行日: 1994/08/15
    公開日: 2017/06/30
    ジャーナル フリー

    1992年8月28日(金)22時ごろ,北海道石狩郡石狩町の(株)鈴木総合食品石狩工場において液化窒素 貯槽(CE)の破裂事故が発生した。当該工場が半壊するとともに,発災CE中心に半径約400m以内の工場などが損壊し,CEの破片が最大約350mに飛散するなどの被害をもたらした.事故の原因は,ばね式安全弁と破裂板の元弁が人為的に閉止され,CEが完全に密封状態になったことにある.密封状態で外部からの侵入熱によって液化室素の圧力が経時的に上昇し,50~80日程度で内槽の破裂圧力を超えるに至った.

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